2013年11月24日日曜日

これがあるからジェフサポはやめられない!(第42節ガイナーレ鳥取)

  90分(100分近く)通して落ち着きがないジェフでしたが辛うじてプレーオフの椅子を確保することができました・・・。といっても前半から酷い試合内容で失点を恐れるボランチ2人がドン引き!なのにバイタルであっさり緩い横パスを繋がれ、全員がボールウォッチャーになる中、天敵・永里選手にあっさり決められる展開・・・。ジェフ自慢の右SB米倉選手ですが、速い選手に対して対応が後手後手になり、裏を取られたらそのまま大ピンチでチームプランに破綻をもたらす先制点を献上するシーンは今シーズン何回目か?

  もちろんリスク承知で使っているわけですから、右ボランチとセンターバックによるカバーリングにも問題があります。なんだかんだ言っても勇人選手&竹内選手にバックアップされたときのほうが、米倉選手は思い切って攻撃に行くので輝くのかなというのがリーグが終わっての感想です。今日に限っては特に山口慶選手のポジショニングがことごとく空回っていて、鳥取の変則フォーメーションにもやや翻弄されたようです。

  シーズン全般を見ていて、何度か布陣が変更になり、その度に復調し5~6試合すると相手に研究され結果が出なくなり、また新たな”ユニット”が作られるの繰り返しでした。田中選手が上手く躍動できる今のフォーメーションにまだまだ期待したい部分はありますが、やはり相手あってのことですし、マークもかなり厳しかったですね。米倉選手の遠目からのクロス以外に持ち味を発揮できなかった田中選手を前半で交替させ森本選手を送った点が今日の一番のポイントだったと思います。

  毎試合わずかの時間で結果を求められる森本選手を後半の最初から使った意図は、絶対に負けられない一戦で「今日は(も)ケンペスの日ではない」からでしょう。サポーターも納得の投入なのですが、システムが馴染むまえに2点目を献上してしまいます。今シーズンもスピードがある無名の若手選手に何発喰らってんだ?選手もサポーターもこのタイミングでの失点は予想できなかった・・・(私も!)。

  2点ビハインド・・・でも追いつくしかないということで、当然ながら一発のある選手を残す交替を選択。この状況なら誰が出ても足が止まるはずはないので、とりあえず”一発”最優先の人事で兵働選手のフル出場が奇跡の同点ゴールを生みました。鳥取もケンペスのストロングポイントを上手く封じていて、攻め手もあまり無かったのですが、深井選手&谷澤選手がエリア付近で必死にこぼれ球を広い、体を投げ出してキープする”職人芸”から波状攻撃を繰り出し、セリエA仕込みの森本選手のポジショニングがハマり何とか1点を返しました。押せ押せムードが高まるのチーム力は単なる資金力ではなく、この選手達の素晴らしいメンタリティです。だから応援したくなります。プレーオフも期待したします。

ガイナーレ鳥取2ー2ジェフ千葉 得点者 森本・兵働

2013年10月27日日曜日

プレーオフのラストまで9連勝はあるのか?(第38節横浜FC)

  森本選手加入でややギクシャクして得点の匂いがしなくなっていた攻撃陣ですが、ケンペス選手を中心とした選手起用で、再び秩序が生まれつつあります。やはり一番相手を恐れないのがケンペス選手なので、彼を気持ちよくプレーさせるメンバーを優先して使おうという結論になったようです。

  1人目が「影武者」田中選手ですね。パワーとスプリント能力は米倉選手以上のものがあります。そしてなによりチームプレーに徹する姿勢と均衡を破る効果的な得点が多いのも魅力です。欠点はパスミスが目立つことでしょうか・・・。

  2人目はケンペス選手が特別に可愛がっている印象の町田選手です。ケンペス選手のプレーエリアにズカズカと入っていくこともなく、常に良い距離感を保ちます。最前線の狭いスペースでのコントロールは大塚・兵藤・谷澤・深井の各選手よりもさらに落ち着きがありチーム1上手いかもしれません。

  江尻コーチが特に厳しく育てているだけあって、プレーのスケールがチームの中でワンランク上です。今日も町田選手が狭いところでキープして立ち往生すると、ケンペス選手が居ても経ってもいられず助けに行ったり、町田選手への悪質チャージの相手選手へ報復のハードチャージでイエローもらったりしてました。町田選手が好きでたまらないようです

  田中・町田のフロント両輪と、米倉・高橋のリア両輪が躍動すれば、間違いなくジェフにとって理想の展開になるのですが、この4WDを上手くつなぐ「クラッチ」役が兵働選手の役割になっていて、センターバックとダブルボランチの4人がボールを奪って攻撃を始める「エンジン」でしょうか。山口慶選手が入ってからなかなかタフなエンジンが出来ていると感じます。

  ポジションを奪われた恰好の谷澤・大塚の両選手はケンペス選手との関係がいまいち深まらず、一時はケンペス選手がベンチという事態になるなど試行錯誤がありましたが、見事に成績が落ちました。この2人の選手はどうもJ2屈指のタレントというプライドがプレーに悪い方に影響している気がします。キープ力はリーグトップクラスの実力なはずですが、ボールを取られる時は大抵は、軽いプレーをしているように感じます。

  プロサッカーなのだから技術で魅せることも必要ですが、チームとして結果を追求できない試合は見ていて悲しいです。サーカスを見に来ているわけじゃないのですから・・・。どうも周りとの連携の中で狭いところでつなげようとするクセが目に付きます。ただこの点は江尻コーチなどからも厳しく言われているようで、途中出場だった谷澤選手がエリア内で「軽い」ハタキを見せて相手に奪われたところを、必死の形相でリカバリーしていました。

  あれだけ上手い町田選手が必死につなぐサッカーをしている姿は、今のジェフファンにとっては米倉選手のファイトに匹敵するカタルシスを感じます。谷澤・大塚領選手もベンチで見ているでしょうから、今後は高い技術で確実につなげるプレーをしていけば、スタメン復帰も適うでしょうか・・・。

  ガンバの宇佐美選手の活躍は凄まじいですね、メッシやファン=ペルシーくらいの選手でもJ2でここまで点取れるかどうかわからないですよ・・・。森本選手にも是非頑張ってもらいたいです。



ジェフ千葉 6-0 ロアッソ熊本   得点者 ケンペス3・田中・高橋・森本


スタメン
GK岡本 6.0△(今日はめずらしくやや不安定なプレーが目立った)
DF米倉 6.0△(攻撃にも顔を出して八面六臂の活躍も、守備がやや荒いか・・・)
DF竹内   7.0△(あの時間に決勝点をアシストしに行くハートがすばらしい!)
DF山口(智) 6.0△(冷静にサイドの米倉選手へのロングパス、これが相手は相当いやそうでした)
DF高橋    6.5△(いよいよ覚醒のときを迎えていますね、ヨネより目立ちつつあります。)
MF山口(慶) 6.0△(チームに安定感をもたらす救世主、波状攻撃を支えてます、守備もえげつない)
MF佐藤(健) 7.0☆(先制点アシストに、ドリブルでの攻め上がりと新たな一面が)
MF兵働  5.5▲(相手の激しいチャージで今日はゲームをコントロールできず)
MF町田   6.5△(ゲームに出続けてミスも減り、全てのプレーにオーラがあります)
MF田中   6.5△(ミスも多いけどチームの為に走り続ける姿勢が、まさにチームの「心臓」)
FWケンペス    6.5△(報復ファールでイエローは余計、決勝点はさすが)

交代
FW谷澤  5.5△(結果は出せなかったが、軽くないニュー・ヤザに今後も期待)
MF森本  6.0△(短い時間だが必死さが伝わってきた、決勝点の影の立役者)
MF大岩  5.5△(高さ要員で投入、田原との肉弾戦はキムか大岩にしかできない)   
  



2013年10月20日日曜日

チームってやっぱりこういうもんだ。(第37節ロアッソ熊本)

  3連敗のあと意地の神戸撃破と、勝手にJ2劇場をロマンティックなものにしているジェフ千葉ですが、天皇杯(FC東京)を挟んでのホーム戦は全くの移動なしが幸いして、苦手な雨もなんのそのの快勝でした。わざわざフクアリ戦前に引退表明して、柏ファンを動員しようとしてくれた北嶋選手のご好意に甘えて、ライバルサポーターの眼前でなかなかインパクトのある試合でした。

  それにしてもベンチメンバーの顔ぶれが・・・、佐藤(勇)・谷澤・大塚・森本と10代でプロデビューし、スター街道にいたはずのエリート軍団が並ぶ・・・。これだけの面子がスタメンに並べばやはりチームとしてまとまるのが難しいのかな? 失礼だがどいつもコイツも気分屋な印象です。米倉・町田といったファンに愛される「いつも全力」の選手とはちょっと違う気がするのです。スタメンに並ぶ他のメンバーも佐藤(健)・田中・山口(慶)とシブいけど堅実さが光る。こういうメンバーならば「チーム一丸」という言葉が似合います。

  セリエAでゴール奪っていた森本をザックジャパンの為に再生するというミッションがジェフ全体にあるようで、とりあえずチームで5-0にしてから、相手がへばった頃合いを見て森本投入。本来は点差を考えるとケンペスと交替したいところだが、森本の1トップでは得点の目処が立たないので、ケンペスを残す。しかしあれほど躍動していたチームが大塚・森本の2人が入るとやはり機能不全に陥る。この試合のジェフの影の立役者・兵働を持ってしても、極力ムダ走りをしないこの2人はとっても使いづらそうだ。

  今日のスタメンの攻撃陣は全員が兵働を信頼して前に前にと突き進んだ。町田・高橋・田中・ケンペス・米倉の5人が躊躇無く突撃を繰り返し、兵働が去年のリズムを思い出したように、彼らを使い始めた。この点差は、熊本の守備が特別に悪かったわけでなく、ジェフの攻撃が晴天時よりも速かったからだ。

  高橋峻希は弾まないピッチのほうが得意なの?と思わせる見事な突破とシュートだったし、町田のトラップとパスの安定感はチームでもっとも上手いのではと感じるほどだった。この2人の出来が普段以上なのがとても良かった。2人ともボールを受けるタイミングでプレースピードが大きく落ちない。森本や大塚、谷澤、佐藤(勇)の好調時に見せるようなプレーをさらっとやっていた。谷澤から高橋へのパスは自分にスペースが無くなったときの「逃げ」のプレーだが、兵働のパスは高橋のプレーエリアを最優先に考えた「攻め」のプレーだ。やはりヤザは0トップの前線がベストなのかな・・・。

  
ジェフ千葉 6-0 ロアッソ熊本   得点者 ケンペス3・田中・高橋・森本


スタメン
GK岡本 8.0☆(序盤から決定的なシュートを何本も弾いた。もし先制されていたら結果は?)
DF米倉 6.0△(先制アシストから全てが始まった、チームリーダー的働き!)
DF竹内   6.0△(闘志と責任感。男気を感じさせる風貌もまた良いです)
DFキムヒョヌン  6.0△(底知れぬ才能を感じる。ザックJでスタメン張れるくらいの実力ありそう)
DF高橋    6.5△(ドリブルとシュートが進化!左でも伸び伸びできてますね。)
MF山口(慶) 6.0△(波状攻撃を後ろで支える、やはりベテランやはり本職といったところか。)
MF佐藤(健) 6.0△(ヨネと並んで絶対スタメンの実力を発揮した、やりやすかったのでは)
MF兵働  7.5△(ジェフの攻撃を立て直した!シュートを打たせるパスが次々炸裂!)
MF町田   6.5△(まだまだ凄いプレーが出来そう、ボール持った時の期待感はチーム1)
MF田中   6.5△(ミスも多いけどチームの為に走り続ける姿勢が、まさにチームの「心臓」)
FWケンペス    7.0△(今期三度目の「ケン・フェス」プレーオフでの炸裂を期待したい)

交代
FW大塚  5.5△(決めろ!全力でやったらどれくらい出来るの?)
MF森本  5.5△(決めた!チームが点取らせようって甘やかしすぎじゃ・・・)
MF佐藤(勇)  5.5△(2列目の左がベストポジションか?ケンペスの影で暴れてくれそうだが)   
  

2013年9月16日月曜日

佐藤健太郎の重要性が身にしみただけの決戦・・・(第33節京都サンガ)

  京都・大木監督はやはり鬼門だ。だけど最大の敗因は「自滅」といったところか・・・。オシム監督が認めたスーパーアタッカー・山瀬選手を掴まえられず、ホームでショッキングな逆転負けを喫しました。前節の福岡戦で坂田選手に引き裂かれた守備陣が、坂田選手から横浜Fマリノスの主力の座を奪った山瀬選手に対峙するわけですから、前節以上の危機的状況だったはずです。前半こそはプレッシングで相手を上回りましたが・・・。結果的に大木監督の掌で踊ってしまった(これがファンには一番悔しい!)。

  京都の思わぬ低迷とジェフの勝ち星が伸びない。どちらも「弱い」チームなんだろう。もちろんJ2でガンバと互角に戦える戦力を持っているという見方もあるけど。先日、日本代表の試合を見ていてジェフ(あと京都)がなぜ弱いのかが、ちょっとわかった気がした。日本代表もコンフェデの前後から雲行きが怪しくなっていた。先日のテストマッチは相手の戦力(グアテマラ・ガーナ)にやや疑問は残るが、グアテマラ戦のヒドい前半はまるでジェフがうまく行かない試合を見ているようだった。後半に本田選手と柿谷選手そして工藤選手が投入された直後に、攻撃陣のプレースピードが一気に上がり15分程度で試合を決めてしまった。

  このまま10点くらい取るのかと思ったところで、ザッケローニ監督は3-4-3に変更したので、リズムが変わってしまったが、日本代表の真の強さが見えた15分だったと思う。柿谷・本田・香川に工藤の4選手が目の色を変えて相手ゴールを目指す。4人とも表情が完全に「イって」いた。4人とも強烈なパーソナリティを誇り、自分の能力に完全に自信を持って「オレが決めてやる」オーラが全開でした・・・。

  前節の福岡戦では、リードされてゴールを目指すケンペスと米倉に同じようなオーラがありました。絶好機でパスをを出さずに自分で打ったケンペスに対し、米倉が凄い剣幕で詰め寄るシーンも見られました。その後ケンペスの同点ゴールの直後、喜び合う2人の姿には熱いものを感じました。おそらくジェフファンの多くは闘志を見せる米倉と「共闘」できる選手を使ってくれと感じているはずです。ケンペス・田中・佐藤健の3人に加えて新たに森本選手が高いモチベーションでやってきたように感じますが・・・。

  FKの伊藤選手はともかく、高い技術でスタメン入りした大塚選手が、ケンペスとのコンビネーションに成長が感じられず、今節も途中出場も試合にまったく入れず、チーム状況の未熟さを露呈しました。そして本来はチームを引っ張るはずの谷澤選手が無責任極まる「軽いプレー」を連発し、さすがの鈴木監督も懲罰交代を発動しました。そして同じくベテランの兵働選手も途中出場しましたが、慣れないシチュエーションになにも仕事ができず・・・。

  敢えて厳しいことを言うならば、監督の期待を受けてスタメンフル出場を飾った町田選手も待ちに待った「瞬間」なわけですから、もっと全力で戦う準備があっても良いのではないかと思います。さて日本代表を模したような、「オレ様カルテット」をジェフの前線で結成するとしたら? 現状ではケンペス・森本・田中・町田の4選手でしょうか。町田選手の代わりに米倉選手を入れて、後ろに闘志溢れるキムヒョヌン選手が控えてもいいかもしれません。次節のスタメンに期待したいと思います。


ジェフ千葉1−2京都サンガ   得点者 田中


スタメン
GK岡本 6.0△(不可抗力の2失点、いつもならビッグセーブで勝利も・・・)
DF米倉 5.5△(後半の悲惨なチームでは、いつもの闘志も見せられず)
DF竹内   5.5△(最終ラインで強さを見せたが、フィードやパス回しの不安定さでチームが浮き足立つことも)
DF山口(智)    5.0▲(J2でやってられっかという意識があるのかと邪推してしまう)
DF高橋    5.0▲(ヤザのミスを良くカバーして、プレスや裏へ抜けるタイミングも良いが、もっと大仕事を!)
MF佐藤(勇)   4.5▲(スタミナの鬼と評されたのも過去?前半だけで終わってしまった)
MF伊藤  6.0△(FKの精度は申し分ない、セットプレーでの期待感は高いが、ロングパスも見たい)
MF谷澤   3.5★(雑なプレーを連発してプロとは思えない醜態をさらした。スタメン落ちも覚悟すべき)
MF町田   5.5△(実質的なプロデビューで「何か」をしようとしていたが、運がなかった、次もチャンスあるよ)
MF田中   6.0△(ヨネに並ぶオールラウンダーでチームへの貢献は高い、交代したらチームが終わった・・・)
FWケンペス    7.0△(森本と一緒にやれば結果はでただろう、戦術の犠牲者か)

交代
FW大塚  4.0△(ゴールを挙げることでしか評価を上げることはできない)
MF兵働  4.0△(体にキレがなく、去年見せた相手を圧倒する技術が影を潜める)
MF森本 5.0△(プレー時間が長ければ結果は出るだろう、シーズンが終わる前に真価をみせるのか?)   






  

2013年9月3日火曜日

米倉の背中に羽根が見える!(第32節アビスパ福岡)

  4試合勝ちがなく、今日も最初からどう転ぶか解らない重苦しい雰囲気が漂う試合でした。またもや前半の早い時間で気力が削がれるような失点を喰らってしまい、「良くて引き分けか?」というサポーターながら疑心暗鬼な気分になってしまいました。コンディションの良し悪しが解りにくいケンペスが、やや浮き足立つ福岡DF陣をこじ開けようと奮闘する姿を見ても、周りとの連携不足で効果的な攻撃にならずヤキモキします。

  いつも以上にミスを重ねるジェフDF陣・・・。名指しで申し訳ありませんが竹内さんです!あくまで私の憶測ですが、この試合の竹内さんは「ミスしたらヤバいな」と頭で考えながらプレーしているようで、当然というかおそらくイメージ通りだったであろうミスを連発します。第29節松本山雅戦に現れた闘争心の塊のような竹内さんはどこへ行ってしまったのか? チームのテンションがガタ落ちになりそうな決定的ミスが数回あっただけでなく、ことごとくパスミスを繰り返していました・・・。

  こういうプレーが続くとチーム全体が下を向いてしまうのが、今のジェフの最大の弱点なのかなという気がします。本当に強いチームというのは仲間のミスで浮き足立つことなく、「オレがチームを救う」みたいな野心的な選手がいつも以上に躍動したりするものですよね。昨日のジェフには間違いなくそういう空気がありました。米倉選手の躊躇ない攻撃参加には「オレが絶対に決める」という強い意志を感じます。

  さらに昨日は佐藤勇人選手がスタメンだったこともあり、米倉選手の攻撃参加がいつも以上に威力を発揮しました。佐藤勇人選手は周りが早く動けば動くだけ、そのスピードに合わせてバックアップする能力を持った選手だと思います。その能力は日本代表の遠藤選手に匹敵するキレがあります。とにかくこの試合は米倉選手のムダ走りがとても少なかったです。

  米倉選手も味方が出した前線へのボールをかなり高い確率でビッグチャンスにつなげます。失礼ですが逆サイドの高橋選手にも同数以上のボールの供給が行われていますが、こちらのサイドはがっかりするほどにチャンスになりません。なにが違うのか? 竹内選手や高橋選手は元々名古屋グランパスや浦和レッズといった強豪チームのサブメンバーでした。これらの強豪チームには能力の高い選手が多く、竹内選手や高橋選手が中心になって戦うというシーンはほとんど無かったのではないかという気がします。竹内選手や高橋選手は前所属チームではチャンスがあれば出番が回ってきたタイプのプレーヤーでした。守備的な選手なので、おそらく出番が来たら次も使ってもらうために、「ミスをしないように」と考えて試合に入っていったのでしょう。同じくガンバ大阪に所属していた大塚選手や山口智選手も強豪の中でチームの中心とはやや違う立場でプレーしていました。

  こういった経歴の選手は能力は申し分ないのですが、メンタル面である種の弱さを抱えているのではないかと私は思います。一方でアマチュアチームからJ2のジェフで頭角を表した米倉選手には、逆にハングリーさというべき思い切りの良さがプレーにも見られるような気がします。欧州の主要リーグなどでも2部で思い切りよくプレーしてきた選手が1部でも大活躍することが多かったりするのもこれと同じだと思います。

  ジェフに新加入した森本選手もそういう意味では米倉選手のような思い切りの良さが特徴の選手といえるかもしれません。10代でイタリアに渡り、弱小チームの選手として活躍してきた経歴は今のジェフにとってとても貴重な存在だと改めて思います。およそ30分プレーした森本選手も可能性を感じさせるプレーを随所に繰り出していました。この試合の最終盤では、前線がケンペス・森本・米倉・田中のフィジカルとスピードに優れる4人になりました。まるでプレミアリーグを見ているような、縦パスに反応する4人が相手DFを追い越して突進する「キック&ラッシュ」は大塚・谷澤の技巧派とは違う「未体験」の迫力がありました。次節はスターターに大塚・谷澤を使って京都とテクニックの応酬を見せたあと。森本&田中を投入して"フィジカルテット"で決着を付けるという「王道」サッカーになりそうです。ナム&町田腐るなよ〜!



アビスパ福岡3−4ジェフ千葉   得点者 ケンペス3、米倉


スタメン
GK岡本 7.0△(3失点したが、勝利をたぐりよせるビッグセーブが何本もあった)
DF米倉 7.5☆(最前線に出てくると攻撃が一気に分厚くなって得点の匂いが充満!)
DF竹内   4.5★(せっかくの勝利も悔しいほどに良いところがなかったゲーム、次頑張ろう)
DF山口(智)    5.0▲(キレのある切り返しに軽くやられるシーンが目立った)
DF高橋    5.0▲(これだけ試合に出ていてまったくといっていいほど攻撃のアイディアが見られない、プロか?)
MF佐藤(健)   5.0▲(先制点のきっかけになる不運なファウル、プロだったらあれは油断じゃ?)
MF伊藤  6.0△(同点アシストは見事、ヨネに代わるアシストキングになれそうだ)
MF大塚   5.5△(3点目のセンスあるラストパス、だけどオレがハットトリックくらいの気持ちが欲しい)
MF佐藤(勇)    5.5△(スタメン復帰で熱いプレーが増えた、昇格のキーマンだと思ってるが・・・)
MF田中   5.5△(飛び出しまでは完璧だけど、その先の精度を上げてゴールを量産してほしい)
FWケンペス    7.0△(森本との関係が良さそう、久々の無双な立ち回りが他の試合でも出せるか?)

交代
FW森本  6.0△(敵陣で前を向いてタメを作れることを示した、これはチームにとって大きい)
MFキムヒョヌン  5.0△(守備固め要員だが、パスのセンスもなかなか非凡ボランチ起用もOKでは?)
MF大岩 5.0△(役割が地味なこともあり、入団時のハングリーさが感じられない気が・・・)   



  

2013年8月12日月曜日

深井正樹の復帰も暑さには勝てず・・・(第28節ギラヴァンツ北九州)

  去年まで居たオーロイが暑さに弱いことは周知の事実だったが、そもそもジェフというチームそのものが暑さに弱いことは2年前からわかっていたが・・・。ギラヴァンツ相手に前半はいつも通りの「省エネ運転」で煙に巻いたあと、後半立ち上がりで一気に叩き選手交代で乗り切る作戦が今節はうまく行きませんでした。

  試合序盤から明らかにジェフの選手だけ顔が赤くなっていて、コンディションの悪さが画面を通して伝わってきます。対する北九州は色黒の選手が多く、それほど表情に出ないようです。リンゴほっぺの山口キャプテンを初め、米倉、佐藤(健)、大塚、谷澤と「美白」系の選手が多いジェフにとって、顔色の変化は敵味方の心理に少なからず影響したように感じます。

  鈴木監督の采配にも疑問が残ります。暑さで集中力に欠けるミスが当然のように多発します。しかも戦術上、オーバーワークを強いられる米倉選手のエリアではよりいっそう「事故」に警戒しなければなりません。もはやこの暑さでは従来のクオリティを求めるのは無理だったのではないかとすら思います。前半から幾度となく、簡単に裏を取られる米倉選手のディフェンスは前節に続いて不安がつきまといます。PKこそ無かったですが、まだまだバイタルエリアでの守備の経験が乏しい米倉選手がゴールへ突進する相手に後ろからチャージを仕掛ければ、怖さ満点でPKや退場でなければ御の字という気分です。

  米倉選手もちょっと自信を無くしているようなプレーぶりもやや心配です。飛び出しこそはさすがですが、守備だけでなくパス・ドリブルもジャイール選手がいた頃のようなキレがないように感じます。もちろんこういう壁を幾つも乗り越えて凄い選手になっていってほしいのですが・・・。

  今節のゲームに関しては前半の出来を見るまでもなくシステムの変更が必要だったように感じます。チーム全体として球際で相手に圧倒されるシーンが多かったわけですから、やはり最強の対人プレーヤーのキムヒョヌン選手をベンチに90分置くのはどうだったのでしょうか?スタメンで竹内・キム・山口・大岩のDFラインでも良かったように感じます。コンディションがいまいちなケンペス選手を下げて田中選手の1トップで泥臭く1ゴールを目指してもよかったように思います。次節から2試合はケンペス選手が出場停止なので、田中選手の1トップかナム選手&大塚選手の2トップのどちらかになりそうです。

  後半の残り5分で出て来た深井選手も今節のような消耗戦ではそのスピードと球際の強さで1人で2〜3人分の活躍ができる選手だと思います。実際に出場した5分でジェフファンのハートを掴む熱いプレーを繰り広げました。枠内にほとんどシュートが行っていないジェフの現状では深井選手のミドルにも次節以降期待したいと思います。


ギラヴァンツ北九州1−0ジェフ千葉 


スタメン
GK岡本 7.0☆(今日も一人で鬼神の働きだったが、最後の不運な変則シュートはさすがに防げず・・・)
DF米倉 4.5★(判断や思い切りの悪さが裏目裏目に出てしまった、早くスランプを抜けてくれ)
DF竹内   6.0△(キム選手に負けない対人能力を発揮していて苦しむチームで一番動けていた)
DF山口(智)    6.0△(動けないチームの中でゴール前で奮闘して接戦を演出まずまずの働き)
DF大岩    4.5▲(せっかくのスタメンのチャンスもライバルとの違いを見せられず)
MF佐藤(健)   5.0▲(相手の出足の良さに後手後手、攻撃時のパスミスも目立つ)
MF伊藤  4.5▲(判断の遅さがことごとく響きチャンスを演出できず)
MF大塚   5.5△(まずまずの仕事だが、エースポジションを務めるからにはもっとイマジネーションを・・・)
MF谷澤    4.5▲(タイミングが合わなかったり、球際での弱さばかりが目に付いた)
MF田中   5.0▲(出足も良く頼りになるが、ゴールに迫るプレーの精度に難があった)
FWケンペス    4.5★(ドン引きDFだといつも苦労するようだ、サポートも少なくやや不憫ではあるが)

交代
DF佐藤(勇)  5.0▲(2列目で使ってほしい、ボランチに入れるならキムヒョヌンや山口慶では?)
MF兵働  4.5▲(最大のチャンスを逃してしまった活躍できるポジションはどこなのか?)
MF深井 5.5△(この試合唯一の明るい材料。出足の良さ球際の強さは攻撃陣ではピカイチ)   

2013年8月4日日曜日

出た!佐藤勇人の必殺カウンター(第27節水戸ホーリーホック)

  前節は久しぶりの敗戦が悔しすぎて記事が掛けませんでした・・・。結果こそ残しているけど、全くもって強いのか弱いのか分からないのが今年のジェフです。試合を見ているサポーターはもちろん、もしかしたらやっている選手達も同じ想いではないでしょうか。連勝していても内容が伴っていないので、選手たちも慢心することなく必死でプレーしている結果なのかもしれません。

  右SB米倉の大ブレイクに加えて、不動のレギュラーを掴んでいる大塚・伊藤の両選手がチームにとっていい結果をもたらしているのは間違いないでしょう。特に大塚・伊藤の両選手は去年はジェフサポーターに全く存在感を示すことができませんでした。彼らにとっては屈辱の1年だったと思います。今期も開幕からベンチにも入れない日々が続き、このまま1年終わったらサッカー選手の廃業も見えてくるくらいの厳しさはあったと思います。両選手の能力には疑いの余地もないですが、この2人の「背水の陣」といえる切実さ溢れるプレーはジェフにとって非常に大きいです。

  今節から兵働選手がスタメンに復帰しました。伊藤選手・サトケン選手のダブルボランチは今や絶対的なファーストチョイスになっているようで、兵働選手や佐藤勇人選手が入っても絶対に崩さない「形」になりつつあります。バックアップ要員としては山口慶選手くらいしか想定していないようです。もう少し攻守にパンチの効いたボランチを補強してほしい気がします。

  米倉選手が守備的なポジションで使われるようになったのとは対照的に、佐藤勇人選手は攻撃的なポジションへとコンバートされたようです。ご存知のように双子の弟はJリーグ屈指のストライカーということもあり、勇人選手も攻撃力に優れたMFで、その攻撃力はあのオシム監督の絶大なる信頼を得ていたほどでした。ここ数年はチーム戦術の中で守備的MFを任されていましたが、どこか戸惑いを感じている様子がありありと感じられました。J2初年の江尻体制ではチームの主軸としての存在感を放っていましたが、オーロイ加入の2年目から輝きが薄れてしまいました。

  前線に大柄な選手を置き、2列目にはスピードがあってボールキープに優れるタイプを置くという、ジェフはチーム作りのコンセプトがあまりにも「当たり前」すぎることで、戦力的に劣るであろうJ2の相手に面白いように金星を挙げられてしまいました。今年の戦術はその「王道」からの脱却が鈴木監督によって行われつつあるようです。去年の木山サッカーが強くなったと思ったらすぐに相手に研究されて、3連勝4連勝が果てしなく遠かったわけですから、大きな進歩をしていると思います。

  常に進化し続けるチーム戦術は、「ゼロトップ」「兵働ボランチ」「米倉SB」「チーム大塚」と対戦相手が対応しきれないほどのバリエーションを誇っています。そして新たに「オフェンシブ勇人」という、おそらくは江尻コーチの発案と思われる新戦術が導入されています。大塚or谷澤といった攻撃的な選手に変わって勇人選手が入ると、相手は「守備固め」と思って前掛りになります。そこをすかさず「カウンターの鬼」こと勇人選手が絶妙なタイミングとポジション取りでカウンター攻撃の主軸を担うわけです。今日はその狙いが上手くハマり、ダメ押しの2点目を見事にもぎ取りました。シーズン終盤のジェフの隠し玉戦術としてまた決定的な仕事を期待したいです。




ジェフ千葉2-0水戸ホーリーホック  得点者 米倉・田中

スタメン
GK岡本 8.5☆(今や日本最高のGKと言っても過言ではない!鬼セーブ連発で柱谷哲監督も脱帽?)
DF米倉 6.0△(決定力の高さが光るが無念の負傷交代でとても心配だ)
DF竹内   5.5▲(クリーンシートだが、パスミスで悪い流れを招いてしまった感がある)
DF山口(智)    6.0△(決定的なクリアやカバーリングが目立つ、さらに鈴木隆行選手を押さえ込んだ)
DF高橋    5.0▲(後味の悪いプレーが何度となく飛び出し、次節出場停止で代わりの選手の活躍次第でべンチ?)
MF佐藤(健)   6.0△(田中選手の不在を補うように前線に何度も顔を出すダイナモぶりは素晴らしい)
MF伊藤  5.5▲(セットプレーが少なく見せ場なし、攻撃回数が増えればゴール前FKも多くなるが・・・)
MF大塚   6.0△("宇佐美効果"でかなり燃えている、プレーの幅も毎試合ごとに広がってきた)
MF谷澤    6.0△(プロらしい優雅な先制アシストと2点目の起点とどちらも素晴らしかった)
MF兵働   5.5▲(パスの質は遠藤・二川レベル!大塚との役割分担にやや課題が・・・)
FWケンペス    5.0★(韓国人DFの前に沈黙、攻撃回数が少ないと見るべきものが少ないタイプのようだ)

交代
DF大岩  5.0▲(アクシデントによる出場もやや地味、去年のような大胆さを期待したい)
MF田中  6.0△(ダメ押し点お見事!パスミスもあったが失敗を恐れず突っ込めばとてもいいプレーがでるタイプ)
MF佐藤(勇)  6.0△(スタメン落ちこそしてるが、攻撃的ポジションで躍動!永輔の再来)   





2013年7月21日日曜日

「大塚ジェフ」と「宇佐美ガンバ」の終盤戦に突入の予感(第25節愛媛FC)

  ガンバとヴィッセルの首位攻防戦の前半を見ていたが、復帰初戦の宇佐美選手が早くも大暴れしていた。それほど派手なプレーは無かったが、やや失速気味だったガンバを再加速させる予感がプンプンしていた。ジェフのゲームが始まり、オンデマンドを切り替えると、いつも通りのジェフの「省エネ」型の前半が展開される。同じJ2でこれだけ温度差が変わってしまうのか・・・と、ややがっかりもするのだが、結果を出し続けているジェフのチーム戦術をサポーターも熟知しているので、不満があるわけではない。勝ち点3を必ず取りたいゲームでシュートが1本も打てずに20分以上が過ぎる。それでもジェフのペースとすら思えてしまう不思議な感覚がある。

  ほぼ同内容の前半を見せつけて5連勝を達成してきたジェフは2003年頃のオシム時代に匹敵するような「勝負強さ」を持っている気がする。端的に表現すると「ドMな前半」と「ドSな後半」のギャップで相手チームも訳分からない内に負けていく印象だ。前半は圧倒的に優勢だった相手サポーターをも、「今日は運がなかったな」と妙に納得させてしまうほどの絶妙なゲーム展開なのだ。両チームのサポーターはそれでいいだろうが、前半の冷めた内容を見せつけられるのはちょっと納得が行かない気もする。チケット料金を半額にすべきか?

  もしかしたら6連勝をいいことにジェフを買いかぶり過ぎているのかなという気もする。つまらない所でボールを失うケースが多く、DF陣とGKの岡本選手の奮闘が光る時間帯が続く。愛媛FCには失礼だが、もしもっと決定力がある相手だったら、一気に畳み掛けられていたかもしれない。結果的に米倉選手の決勝点で辛くも勝利をものにした。やはり米倉選手はスターだなと思うが、今日の最大のプレーはその直前に相手GKに弾かれた大塚選手の決定機だったように思う。チャンスらしいチャンスもなかったジェフが突然に見せたビッグプレーだった。ケンペス選手のポストからダイレクトにグランダーの縦パスが出てくる、抜け出した大塚選手がまるで香川真司選手かと思わせるような完璧なトラップでボールを置くが、シュートがやや甘くGKに弾かれた・・・。ちょっと残念な展開ではあるが、こんな凄いプレーが飛び出すと当然のようにチームのスイッチは入る。

  香川真司選手が加入した直後のドルトムントは、今とは違って無名選手の寄せ集めで今のセリエAのラツィオやパルマのような中堅チームに過ぎなかった。ゲーム展開も劣勢のものが多かったが、そんなチームに突如スイッチを入れるのが香川選手の役割だったように思う。今日の大塚選手のプレーには、どこかドルトムントの香川選手の面影があった。ご存知のようにドルトムントはシーズン2連覇を果たし、香川選手が抜けた今年もさらに成長しCL決勝にまでコマを進めた。香川選手を獲得した2010年の段階でこの状況を誰が予想しただろうか。

  もちろんドルトムントの選手達は無名ではあったが実力もあったのは確かだ。今ジェフでも米倉選手や田中選手、佐藤(健)選手などが脚光を浴び始めている。これらの選手が自信を持ってプレーするようになってからジェフはだいぶ強くなったように思う。そのスイッチを入れたのが大塚選手なのではないかと思う。開幕当初からナムスンウ選手やジャイール選手のきらめく才能の前に、正直言って大塚選手に期待を寄せる声は少なかったように思う。これもまるでドルトムント入団時の香川選手のようだ・・・。

  大塚選手のトラップを見て米倉選手にスイッチが入ったように思う。セットプレーのキッカーが伊藤選手になると、ここぞという局面で米倉選手はボールを要求することがある。ケンペス選手・山口(智)選手・竹内選手の3枚を囮に使って1本目のCKから米倉選手に合わせてくるとはいくらなんでも相手も想定外だろう・・・。

 モンテディオ山形0−3ジェフ千葉  得点者 山口(智)・大塚・ケンペス

スタメン
GK岡本 7.5☆(今やJ2だけでなく日本で一番ノっているGKか?無失点で勝利に大貢献)
DF米倉 6.0△(伊藤選手とのサインプレーで得点をもぎ取っていく"支配者"っぷりに脱帽)
DF竹内   6.0△(キムヒョヌンの出場停止も、代役として無難に相手をシャットアウトした)
DF山口(智)    6.0△(愛媛・伊藤選手のキレにも全く動じず、完全に復調した)
DF高橋    5.5▲(もっと大胆不敵に切り込んでゴールを狙っても良いのでは?)
MF佐藤(健)   6.0△(集中力もスピードもある欠かせない中堅選手)
MF伊藤  6.0△(セットプレーキッカーとして試合を決める力を今節も証明)
MF大塚   6.0△(パス・トラップ・ボールキープに加えて守備も上手くなってきた、J1復帰なら代表か?)
MF谷澤    5.0★(ちょっとコンディションを崩しているようで、キレがない。抗議シーンばかりで画面に登場)
MF田中   5.5▲(最終ラインから最前線まで米倉選手以上に多く顔を出す。ミスが減れば良いが・・・)
FWケンペス    6.0△(ゴールは奪えなかったが、相手にとって最大の脅威だった。)

交代
MF佐藤(勇)  5.0▲(左サイドに投入され、どうやら鈴木監督お得意のコンバートか?)
DF大岩 
MF山口(慶)    

2013年7月15日月曜日

2試合連続3-0なんてJ2戦歴でもほとんど無いのでは?(第24節モンテディオ山形)

  5連勝してしまった。決して相手を圧倒する展開ではなくて、どっちに転んでもおかしくないゲームだった。去年までなら負けていたようなゲームをことごとくモノにしているから驚きだ。この山形戦は前節のガンバ戦以上にチャンスが少なかった。いつものパス回しもかなりぎこちなくて、有効なパスがつながる展開がまったくできなかったが、相手の攻撃をキムヒョヌン選手が跳ね返し続け、田中選手と佐藤(健)選手がなり振り構わず追い回したことで、相手も攻撃のリズムができなかったようだ。

  とにかく見ていて眠くなってしまうゲームで、熱狂的なジェフファンでないとまったく楽しめないというのはプロサッカーとしてどうかという思いはある。3-0になった終盤にゾロゾロと帰り始める山形サポーターの怒りに満ちた行進はモンテディオの負け以上に、つまらないゲーム展開が原因だったように思う。Jリーグが必死に推進している「アクチュアリープレーイングタイム」がジェフはJ2で2番目に長くてモンテディオは下から2番目だそうだが、先週のガンバ戦とまったく同じスコアだったにも関わらず印象は全然違った。やはりリーグ1番目2番目のチームのゲームとなれば最高に楽しい。先週はそこまで感じなかったがこのモンテディオ戦を見て、改めて先週のゲームが「興行的」にも優れた素晴らしいゲームだったのだと再認識した。

  前回の対戦でいいようにやられたロメロ・フランク選手をチーム一丸となって封じ込めて決定的な仕事をさせなかったのが、ジェフとしては一番評価されるポイントだろう。ケンペス選手がガツガツと体を張って勝負を挑んだので、前回とはまったく勝手が違ったようで、今回のロメロ・フランク選手にはまったく怖さがなかった。また前回はフクアリで完全に走り負けたサイドは、前半からかなり自重してスペースを相手に与えない作戦を遂行した。今回はサイドの裏を獲られて抜けだされるシーンがほとんどなく、米倉・高橋の両選手が必死に喰らい付いてくるなかでは、そうそう簡単には攻撃の形にはならなかった。その分ジェフも全く攻撃に人数を割く事ができず、山口(智)選手の機転で早いリスタートからの大きな展開が上手くハマって先制できたから良かったものの、0-0のまま終盤に突入していたらスコアレスドローで御の字だった。

  今日は3点目にケンペス選手が得点してくれてとても良かったと思う。1点目も2点目もケンペス選手の泥臭い頑張りの結果から生まれたゴールなので、実質的にはハットトリックと言ってもいいくらいの活躍だった。今日はジェフの中でひと際体調が良かったようで、狭いスペースでもボールをしっかり収めていたし、高い位置でのインターセプトも度々あった。シュートチャンスではことごとく左足のコースが切られていて、すべて逆足だったがとても良いシュートが飛んでいた。ここまで頑張ってくれれば鈴木監督もお気に入りのナムスンウ選手を投入することを躊躇ってしまうだろう。2トップの位置にケンペス選手と大塚選手が入りナムスンウ選手が控えていて、出れば3人ともゴールしてしまうくらい調子がいいので、期待の井出選手や町田選手を実戦でなかなか使えないのが辛いところだ・・・。




 モンテディオ山形0−3ジェフ千葉  得点者 山口(智)・大塚・ケンペス

スタメン
GK岡本 6.5△(一時期の不調を完全に脱したようだ。パーフェクトゲームでは?)
DF米倉 6.0△(戦術的に低い位置にいたためにあまり目立てず。効果的なボールキープは頼もしいが・・・)
DFキムヒョヌン   6.5△(J2屈指の大型ストライカー林選手をほぼ完封した!)
DF山口(智)    6.0△(ベテランらしい機転からの先制点でチームに勝ちを引き寄せたのは見事)
DF高橋    5.5▲(左のワイドからの展開のショボさから、相手チームにナメられている。)
MF佐藤(健)   6.0△(古巣対決で安定したプレー。米倉選手へのサイドチェンジでもっと魅せてほしいかも。)
MF伊藤  5.5▲(ガンバ相手に大胆不敵なパスを連発した前節がウソのように沈黙。)
MF大塚   5.5▲(2点目は見事だが疲れもあるのかキレがなかった。ケンペスの「おこぼれ」だけでは・・・)
MF谷澤    5.5▲(序盤のケンペスからの気持ちの籠ったパスに応えられないのはプロサッカーとはいえない)
MF田中   6.5△(運動量が目立って多い。攻撃面は見るものが少なかったが勝利に貢献)
FWケンペス    6.5☆(今日は孤立気味ながらも十分な仕事が出来た。3点を演出したのは立派。)

交代
DF大岩 
MF山口(慶)    
DF竹内





  

2013年7月10日水曜日

ガンバ・ヴィッセル・サンガに無敗でシーズンを勝ち抜けるか?(第23節ガンバ大阪)

  やはりというか、ジェフは戦力が整った相手と戦うとやたらと強いです。J2に落ちてから天皇杯でのJ1チームとの対戦成績は勝ち越していることからもそれは証明されています。柏レイソルやFC東京がJ2を独走したシーズンだってこの両チームとの直接対決はまったくの五分に持ち込んでいるほどです。そしてこのガンバ戦もまたそんなジェフの特徴が最大限に発揮されたゲームになりました。

  スコアこそ3-0の完勝ですが、内容ではそこまで差はなかったように思います。試合開始直後からガンバの想像を絶する早いパス回しの前に、まったく対応できないジェフは次々にチャンスを作られました。そのピンチの時間帯に獅子奮迅の働きでガンバの攻撃を跳ね返したのが、キム=ヒョヌン選手と山口智選手の両CBです。キム選手が潰しに行き山口選手がカバーするという明確な役割分担もはっきりしてきて、コンビが良くなってきて頼もしコンビになってきています。パウリーニョ選手のミドルはいよいよやられたかと思いましたが、これが幸運にもバーを叩くと直後の反撃から米倉選手があっさり先制に成功してガンバの出鼻をくじきました。

  最近のジェフのカウンターは去年以上に凄みが出て来たように感じます。特に相手の少なくなった守備陣は米倉選手のサイドをケアするために1人取られるので、中央の人数はさらに手薄になります。米倉選手も1対1の強さはJ2最強レベルと言っていいほどに急成長を遂げていて、特にカウンターの局面でボールを受ければほぼ確実にビッグチャンスを演出してくれます。要するにJ2のDFでは米倉選手を1人ではまず止めきれなくなっています。代表の今野選手とのマッチアップなどあれば面白いと思ったのですが、このゲームでの今野選手の相手は元ガンバで注目されていた大塚選手でした。

  大塚選手もスタメンに定着しつつあり、ゲームにもかなり慣れてきてプレーのクオリティがどんどん高まっているように感じます。とくに伊藤選手と一緒に使われることで相乗効果が生まれているようです。開幕からのスタメンでは兵働選手とジャイール選手くらいしか、米倉選手のサイド突破に効果的なパスを供給できなかったですが、今では大塚選手と伊藤選手がチャンスと見るや米倉選手に綺麗にスルーパスを通してきます。谷澤選手や田中選手から米倉選手へつながる攻撃がとても少なくて、いつもイライラしていたのですがここにきてこの2人は最前線のアタッカーとして米倉選手のクロスに詰める役割になっています。

  大塚選手と今野選手、谷澤選手と加地選手など激しいマッチアップでガンバの主力選手をイライラさせることに成功したのも、勝利に大きく貢献したようです。さらに遠藤選手の不調もジェフにとっては幸いしました。ジェフの待望の追加点はライバル選手の加入でお尻に火が付いた高橋選手のいつも以上の頑張りから、大塚選手がFWらしい綺麗なシュートを決めました。とりあえず様々な要素が徹底的にジェフによって有利に働いたようです。

  ジェフ千葉3−0ガンバ大阪  得点者 米倉・大塚・山口

スタメン
GK岡本 7.0△(再三に渡る好セーブを連発し相手GKより完全に出来で上回る)
DF米倉 7.0△(なかなかのスケールを感じる選手に成長した、香川真司のような輝きがある)
DFキムヒョヌン   7.0△(この数戦のスタメンですでにJ2最強のCBであることを証明した)
DF山口(智)    7.0△(今日は守備での好プレーが目立った、古巣に一撃もさすがスター選手といったところか)
DF高橋    6.5△(勝負を決めた2点目のアシストは見事、更なるレベルアップの予感も)
MF佐藤(健)   6.0△(不動のレギュラーは認めるが、さらに質の高い攻撃力があれば・・・)
MF伊藤  6.0△(セットプレーでの期待感はすでに兵働選手を上回っているかも?)
MF大塚   7.0☆(責任感のあるプレーでチームメートから信頼される前線になりつつある今日は特に良かった)
MF谷澤    5.5▲(加地選手に仕事をさせない粘り腰が一番目立っていた攻撃がちょっと物足りない)
MF田中   6.0△(遠藤選手へのプレッシャーが強烈で守備に貢献)
FWケンペス    5.5▲(このゲームはいまいち乗り切れなかった?)

交代
MFナムスンウ 5.5▲(入ってからガンバのペースになったのがやや残念)
DF大岩    
DF佐藤(勇)

2013年6月29日土曜日

江尻"バルサ"サッカーの完成か?(第21節東京ヴェルディ)

  「パス回しではなくて、ゴールを見に来たんだ!」というスタンドのやきもきする空気を知ってか知らずか・・・。先制点があっさり入ってしまったので、前半はパスの上手さにみんな完全に「酔って」ましたね。それにしてもパス回しだけは恐ろしく上手い、いつからこんなチームになったのか? 来週のガンバ戦も「パスで勝てる」のではというほど自信満々に回していきます。もっともジャイール選手とケンペス選手のいる「パワー&スピード」の攻撃で輝いていた米倉選手の良さがちょっと霞んでいた気もしますが・・・。

  特に上手いのは主力の怪我でスタメンを掴んだ、大塚・伊藤・ナムスンウの3選手で、視野も広くボールロストもほとんどなく、ピッチの中央でも中田英寿のようにボールを受けてました。この圧倒的なポゼッションの成果もあって、前半から守備に奔走したヴェルディの足が後半になって完全に止まりました。このサブ組の「高い技術」に触発されたのか、いつもはつまらないロストを繰り返す田中佑昌選手までもが、「オシャレ」なパスを繰り出していました。米倉・谷澤のスタメン組両選手がイマイチ乗り切れない中で、田中選手は上手くハマっていました、スタメン・サブのどちらともシンクロできるこの選手はとても貴重かもしれないです。

  前半に3−0でリードみたいな展開になれば、町田選手の出番かなと期待したのですが、そんなに甘くはなかったですね。怪我人続出で「野戦病院」の攻撃陣ですが、2トップを組んだ大塚選手とナムスンウ選手がゴールを決めてくれました。ナムスンウ選手は相手のミスを逃さず、ほぼ一人でゴールをもぎ取りました。シュートに行くスピードはケンペス選手並みに優れているので、小柄でも前を向かせたら相手にとって一番怖い選手かもしれません。

  大塚選手のゴールはスタメン組がたっぷりのお膳立てをしたゴールでした。谷澤選手のスルーパスに田中選手が走り込み、相手の3人のブロックに右足のシュートコースを消されるも、なかなかのキレで左から突進して、シュートでそこに詰めた大塚選手が難なくゴールだったのですが、ゴール正面に大塚選手よりも早く詰めてきたのが、「カウンターの鬼」の佐藤勇人選手でした。オシム監督時代から賞讃されて来た得意の「詰め」が相手のマーカーを引き付けていたからこその、大塚選手のゴールだったと思います。

  守備陣でも竹内選手の代わりにスタメンを張ったキムヒョヌン選手が"レジェンド"高原選手を完封したのも大きかったです。カバーリングで不在の時に1失点こそしましたが、キム選手が君臨するジェフゴール前は常にキム選手が制空権を握っていました。このプレーがコンスタントに出来るならスタメン獲得かなという気がします。

ジェフ千葉2−1東京ヴェルディ  得点者 ナムスンウ・大塚

スタメン
GK岡本 5.5△(クロスボールの対応が見ていてちょっと怖い気が・・・)
DF米倉 6.0△(控えめながらも1プレーをしかっりビッグチャンスにつなげる力はさすが)
DFキムヒョヌン   6.5△(ヘディングの強さと速さを備えていて初CBでも頼もしい働き)
DF山口(智)    6.0△(終始落ち着いていて、キムとの連携もとても良かった)
DF高橋    5.0★(果敢なインターセプトを見せていたが、攻撃時に怖さがない、米倉のようなチャンスメークを)
MF佐藤(健)   6.0△(もともとパス能力に定評があり、)
MF伊藤  6.0△(中央でボールを楽々繋ぐ、分厚い攻撃を生み出す原動力)
MF大塚   6.0△(トラップが光る、だがシュートの形をもっと作らなければ再びベンチか)
MF谷澤    5.5▲(米倉からのダイレクトパスへの対応力が魅力、もっと前線で待て)
MF田中   7.0☆(勝利の立役者、体のキレが戻り、チームを何度も救った)
FWナムスンウ    6.0△(もう1点取っていれば文句なしだが、ゴールゲッターとしての素養はまだ未知数)

交代
MF佐藤(勇) 5.5▲(伊藤大介の活躍を見て発奮したようだ)
DF大岩 
DF山口(慶)




2013年6月23日日曜日

伊藤大介&大塚翔平が今シーズンの残りを引っ張る? (第20節徳島ヴォルティス)

  選手のコンディションの関係もあったかもしれませんが、いよいよ痺れを切らした鈴木監督はメンバーの変更に踏み切りました。レギュラー固定によるチームの成熟が思ったほど進まず、むしろレギュラーで出れている現状に満足してしまっていて力を発揮できない選手が多いような気がしていたので、この決断は当然のことだと思います。とくに伊藤選手と大塚選手はチームの中でも技術が高いプレーヤーだと思うので、この2人が同時にスタメンに入った今回のジェフは、前半からパスワークで徳島を圧倒する展開で、どこか去年のチームを見ているようでした(去年の徳島戦は2戦とも圧勝でしたね)。もしかしたら鈴木監督もそのイメージでメンバーを組んだのかもしれません。

  それでもどういうわけか、後半には受け身に周り始め、前半がウソのような劣勢になりました。しかも高橋選手が競り負けて同点ゴールを許すと、一気に勝利が遠のいたような気分でマズいと感じました。しかい予想外にあっさりと伊藤選手が勝ち越しゴールを奪い勝利できました。伊藤選手は去年に兵働選手が加入してから出番を失ってしまいました。小柄な選手が中盤に多くて使いづらい印象があるようですが、鹿島の柴崎選手のようなプレーヤーがジェフには必要だと思うので、そのイメージに一番近い伊藤選手には期待したいですね。伊藤選手も大塚選手も大胆に米倉選手に合わせてロングパスを送っていくので、その点では田中選手や佐藤勇人選手よりも優れている気がします。

  開幕以来のジェフの中盤はどちらかというと、やや古典的で短いパスを多用して数的優位でボールを支配して、スピードのあるサイドのプレーヤーを使うスタイルだったのですが、これが相手チームにもだいぶ研究されていて、得点力が落ちて失速しつつありました。伊藤選手と大塚選手はシュートへの意識も非常に高くて、谷澤・田中・佐藤(勇)の「横パス」大好きトリオとよりも相手にとっては守りにくいと思います。もちろん「ドリブル」の谷澤選手や「裏へ抜けるスピード」の田中選手と「カウンターの鬼」の佐藤(勇)選手とそれぞれレギュラーで出ている理由と言うべき特技があるのですが、その特技がいまいちチームの戦術「ヨネ=ケン」にフィットしていない様子です。


徳島ヴォルティス1−2ジェフ千葉  得点者 兵働・伊藤

スタメン
GK岡本 6.5☆(最近の酷い結果を受けて今日はかなり期するものがあったのでは・・・)
DF米倉 6.5△(前半の早い段階で大塚へ完璧なお膳立てで、早くもチームリーダーの風格)
DF竹内   6.0△(伊藤大介の復活でセットプレーが熱い?2年前のホットラインに期待したいが・・・)
DF山口(智)    5.5▲(ビルドアップで存在感も、守備のミスがまだまだ目立つのでコンディションがいまいち?)
DF高橋    5.5△(ヨネと比べると迫力不足か。ガッツだけでなく、規格外のSBになって代表目指してほしい)
MF佐藤(健)   6.0△(前半は相手を完封する抜群のカバー。スタミナも付いてきて頼もしい。)
MF伊藤  6.0△(ちょっと地に足がついてないプレーもあるが、ヨネとの共闘でより高いレベルを目指せるはず)
MF大塚   5.5▲(ナムスンウに勝るとも劣らないほど上手い。キャラの被った大塚ナム2トップもイケそうだ)
MF谷澤    5.5▲(パスを受ける側になってさらに良さが出るはずだ。期待して待とう。)
MF兵働   6.0△(もっとゴールが取れそうなプレースタイルなので決定力がさらに上がるといいな。)
FWケンペス    5.0▲(調子は悪くなかったし、前半のチャンスで1本決めていれば・・・。)

交代
MFナムスンウ 5.0▲(意外と良さが発揮できないのが歯がゆい。足元で持たせれば谷澤級なのだが・・・)
MF田中 5.5▲(左サイドは不適格で右要員になったもよう。ジャイール並みにサブでも光るところも魅力。)
DFキムヒョヌン ー(安定のクローザーだが、そろそろ大きな出番がやってきそうな気が・・・)

2013年6月9日日曜日

米倉の進化こそがジェフの未来!?(第18節ヴィッセル神戸)

  2013年のJ2を英プレミアリーグになぞらえると、ガンバ大阪が「マンチェスター・ユナイティッド」でヴィッセル神戸が「マンチェスター・シティ」といったところでしょうか。大阪はかつて繊維工業の発達で「東洋のマンチェスター」と呼ばれた都市なので、ちょうどイメージがぴったりです。対して東京(ロンドン)の近郊のチームのジェフ千葉は「トッテナム」かな?(チェルシーではないな・・・)

  今節の相手は「マンC」ことヴィッセル神戸で、リーグ最強といえるフィジカルを誇る「マッチョな」チームです。スタメンは全員J1強豪でもレギュラークラスばかりで、助っ人外国人は質・量ともにJリーグ最強レベルと言えます(ガンバもジェフも遜色ないが・・・)。ただそこは所詮「マンC」ということで、戦術面での完成度が低く個人の力に依存している様子も見て取れます(失礼!)。前半はシュート0に押さえ込まれたジェフでしたが、観ていてなぜだか不思議と負ける気がしませんでした。神戸にセットプレーから先制を許した後も、後半逆転できるだろうと気楽に構えていました。

  そう感じた一番の理由が、神戸の戦い方に「強者の奢り」があるように思えたからです。J2で4年目になるジェフはほとんどの試合において、一応は「格上」と見做されることが多く、対戦相手は常にジェフを警戒して守備的に布陣してくるので、その戦術の前に幾度となく苦杯を飲まされてきました。しかし、中には柏レイソルやFC東京のように「強者の戦い」を仕掛けてくるチームとの対戦もありました。意外なことに、シーズン通しての成績は多きく差は付けられたものの、柏にもFC東京にもJ2での直接対決では決して負け越してはいないのです。J2の舞台で格上と当たるときのジェフは「異常なほどに」強いです。今期もガンバ大阪にも京都サンガにもアウェイ戦で果敢に攻撃を仕掛けて、撃ち合いの末、引き分けを演じています。残る神戸・ガンバ・京都とのホームゲームでも「強豪キラー」ぶりを見せてくれると思います。

  ヴィッセルもジェフも奪ったボールを特に出しどころがない時は、ショートパスからの攻め上がりを選択する傾向にあります。ジェフはこれまで幾度となく、そのパスを中盤でカットされての失点に泣かされてきました。今年に入ってからは特に多いように感じます。このゲームでのジェフの2得点はヴィッセルが冒したミスに逆に付け込む形になりました。「人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、ジェフにしろヴィッセルにしろ、中盤のボールの回しかたが「古い」気がします。パススピードや精度よりも、選手の距離感ばかりを気にしている様子です。そんな単調なパス交換の応酬で試合が進むなか、相手の守備陣を切り裂いた、米倉のクロスとロングパスはとても鮮やかでした(トッテナムのベイルのようでした。移籍はしないでね!!)。

ヴィッセル神戸2−2ジェフ千葉  得点者 ケンペス2

スタメン
GK岡本 5.5△(セーブというよりゴールポストに守られた感じが・・・)
DF米倉 7.0☆(J2アシストトップは伊達ではない、さらなる進化を見せて代表の右サイドを奪え!)
DF竹内   5.5△(カバーリングが冴えていたが、失点0にしないとなかなか喜べないです)
DF山口(智)    5.0▲(神戸のフィジカルに経験で対抗してほしかったが・・・)
DF高橋    6.0△(米倉の活躍の影にかくれたが、逆サイドを駆け上がって攻撃の左右バランスを保った)
MF佐藤(健)   5.5△(前節はこの人の不在が全てだったのかもしれない、今や守備陣で信頼感抜群だ)
MF佐藤(勇)   5.0▲(強敵相手に強さを発揮するタイプなので、ゴールまで期待したが)
MF田中(佑)   5.5△(囲まれると良さが出ないが、抜け出すプレーは光る、あとはケンペス級の決定力があれば)
MF谷澤    5.0▲(そろそろプレースタイルの変化が必要か、最前線にいれば相手もビビるはずだが・・・)
MF兵働   5.0▲(決してプレーの質は悪くないが、もっと決定的な仕事を!背中の10番が泣いている)
FWケンペス    6.5△(「格下専用機」ではないことを証明した。来月のガンバ戦でもぶちかまそう!)

交代
MFナムスンウ 5.0▲(勝負強さはまだまだプロ経験が浅いので仕方ないが、素質十分なので早く覚醒を!)
MF伊藤 5.0▲(ジェフの中盤を変革させるだけのスキルがある筈、レギュラー奪え!)
DFキムヒョヌン 5.0▲(神戸のイグァンソンのような強さが頼もしい、そろそろCBでスタメンか?)


  

  

2013年5月26日日曜日

やはり高木琢監督はジェフキラーだった・・・(2013年5月26日第16節Vファーレン長崎)

  現役時代からことあるごとにジェフの前に立ちはだかってきた「アジアの大砲」高木琢也(長崎監督)にまたしてもやられてしまった。試合開始前から30度だとかで嫌な予感がしていたが、そもそもそんな暑い中じゃまともなサッカーなんて観れないわけで、アクチュアルプレーイングタイムとか声高に叫ぶ前に、九州で午後1時からという無神経な時間設定は不幸以外の何者でもない。こんなデイゲームで金を取ろうという姿勢(グダグダ試合は勘弁してくれ)をどうにかしたほうがいい。千葉のファンがその日の内に帰れるようにとか余計なことをしなくてもいいのです・・・。

  スカパー観戦だが、案の定のグダグダ試合に観ていて途中で眠くなってしまうほどだった。原因は千葉のパスミスがやたらと多いから。ずっとシラケっぱなしだ、いくら長い距離を走ってもあっさりボール取られてたら「走り損」だろ!これがプロサッカーかよ・・・。田中(佑)は一生懸命走っていたが集中力がない。ケンペスもボールロストを繰り返し、自分へのパスなのにそっぽをむく始末だった・・・。ひどいひどすぎる。なんでジェフのボール回しの練習みたいな絵図を延々とみせられなきゃいけないのか?これもすべて「九州でのデイゲーム」が悪い。Jリーグ20周年だけど、開幕の頃に行われた1994年の灼熱のW杯の「悲惨さ」を思い出してほしい。

  この暑さでゲームプランは「崩壊」といってもいいくらいで、米倉はオーバーラップというより、ポジションチェンジ(突然に右ウイングになる)をたまに見せるだけで、右サイドも左サイドも攻撃が塞がれてしまっていた。暑さでこんな展開になることも十分に予想できたから、米倉と田中を温存して、高橋&大塚(ナム)の若手を先発させる作戦もあったのではないか? 決着が付いてない状況でジャイ&ヨネ&ユウスケが入ってきたら、相手がJ1でもひとたまりも無いだろうという気がする。今日は後半に投入された高木監督の秘蔵ッ子の「幸野」という選手の特徴が掴めないままに、ジェフはヤラれてしまった。若い選手だが大胆不敵なプレーぶりだった。ボールは取られないし、決勝ゴールは突き刺すし、兵働を挑発までするとんでもない「暴れっぷり」だ。ジェフファンは後半はジャイールがいるからジェフ有利と思っていたが、まさかの「和製ジャイール」登場とは・・・。ただただ黒星を付けられスタメンが疲弊して(サトケン出場停止)という最悪の長崎遠征になってしまった。

  土曜日に「鹿島VS東京」のゲームを観た。前線や最終ラインの選手のレベルは両チームともジェフとはそんなに差はないと感じた。それでも鹿島の中盤に「君臨」する20歳の柴崎はもはや「将軍」といっていい風格のプレーぶりだ(何だコイツは!)。 東京の中盤にも米本という若い選手が広い視野と高い技術で光っていた。ボランチのレベルが残念ながらジェフとは違うようだ。今日のジェフは後半になって兵働がボランチの位置から見事な配球を見せていたが、佐藤(健)がもっと過激にロングボールを散らさない限り、J1に上がってもまた挫折を味わいそうな感じだ。今日の相手のヒーローの幸野も20歳だそうだが、ジェフにもそういう若い選手が出て来てほしいなと思う(ナムスンウにはもちろん期待しているが・・・)。

Vファーレン長崎2ー1ジェフ千葉 得点者 谷澤

スタメン
GK岡本 4.5▲(2失点目はちょっとくやしいかったです)
DF米倉 5.0★(相手チームに研究されていてスペースが塞がれている、真ん中に流れてのプレーがイマイチ)
DF竹内   5.5△(ミスもなく乗り切ったと思うが、こういう試合だからこそセットプレーで1点ほしい)
DF山口(智)    5.5☆(なんどか戦術的な試みがみられさすがベテラン)
DF大岩    5.0 ▲(まだまだ「プロサッカーのSB」になりきれていないな・・・)
MF佐藤(健)   5.5△(パス回しの堅実さが光るフィード力にもっと期待したい)
MF佐藤(勇)   4.5▲(暑さによるパフォーマンス低下が大きかったか)
MF田中(佑)   5.0▲(よく走っているが、ボールロストによく絡む・・・)
MF谷澤    5.5△(ボール持って生きる選手なのに、ボールタッチが少ない、ゴールは見事だが)
MF兵働   5.5△(ロングパスの精度は今後のジェフの生命線かも)
FWケンペス    5.0▲(フィジカルを見せたまではいいが、連動性が低かった・・・)

交代
MFジャイール 5.0△(出て来たなりに何かしてくれるので観ている分には楽しいが、今日は戦果なし)
MFナムスンウ 5.0△(いまいち味方に信用されてない?パスが来ない、一発チャンスを作ったが)
FW大塚 5.0△(この人が覚醒しないと今年もなかなかキツいです・・・レギュラー取れ!)

  

2013年5月19日日曜日

「反町山雅」撃破は正直に嬉しい!(2013年5月19日第15節松本山雅)

  反町監督はジェフの「伝説」のオシム監督をいち早くリスペクトする日本人監督として頭角を表し、北京五輪では苦杯を舐めたものの、再び這い上がり日本有数の「理論派」監督として強烈なキャラクターを発揮している。北京五輪での失敗はその強烈なまでの監督としての個性が災いしたのではないかと思っている。モウリーニョ監督がスペイン代表やドイツ代表を率いて上手くいくと思う人はいないのと同じことだ。本田(圭)や家長を差し置いて重用した水野(現甲府)がアジア予選突破とともに故障して、一気に強さを失った印象がある。あの北京五輪があってその世代の選手が屈辱をバネに世界へと「飛翔」したとも言えるが・・・。

  「もしモウリーニョがJ2の下位チームを率いたらどうなるか?」 私が思うに、十分な準備があれば「余裕でJ2を優勝」するのではないか。「日本のモウリーニョ」こと反町監督は松本山雅の監督に就任し、まだ2年目だがすでに予想以上の結果を挙げていると言える。これから想像するに「本物」がやってくればもっと凄いことが起きるのでは誰の目にも明らかではないか? ましてやジェフファンは「ベルデニック」&「オシム」という偉大な前例を見つめ続けてきたのだから・・・。

  反町監督がジェフの監督だったら?と夢見るジェフファンは今シーズンが始まるまではかなり多かったのではないだろうか。反町監督と同じ路線を取る江尻監督(現ジェフコーチ)はジェフの苦しい状況で初采配を取り想い通りの結果を残せなかったが、もう1回チャンスがあってもいいのではないかと思う。今日の試合は「反町VS江尻」のオシム後継対決という一面も「少しは」見えた。ただやはり連戦の松本山雅の動きは実に「重く」、ジェフはその点に大きく救われていた。それでもジェフの選手達はどうも「相手なり」になるところがあり、優位を十分には生かせていなかった。ケンペスこそ「無双」していたが、兵働・田中(佑)・佐藤(勇)辺りは1対1で負けるシーンが目立つ。目下売り出し中の松本山雅の船山選手に対してはむしろ劣勢で、船山選手はその風貌のせいもあるが、あの本田圭祐にすら見えた(代表で影武者でもいいのでは・・・)!「10番」対決では完全に船山選手の勝ちだったと思う。

  ただジェフのベンチにも「松本の本田」を超えるスーパーなプレーヤーが控えていた。反町監督の「野望」をも軽く撃破したのは、中3日の松本に対して中13日温存していたジャイールだった。最初のプレーから「日本のJ2などレベルが違い過ぎる」と言わんばかりの、余裕のボールキープを繰り出す。松本自慢の守備陣を「非接触」プレーで軽く抜いてからのアシスト! 1万2000人以上の観衆に「お金を払って見るほどの価値のあるプレー」を見せつけてくれた。これこそがプロサッカーじゃないか!(谷澤もよく決めたが・・・) ジャイールの出場時間は短いが決定的な仕事は誰よりも多くやってのける。20周年のJリーグにこんなに期待できるサブが居たか?まだJリーグに来てたったの15試合だが、かつて名古屋グランパスの森山泰行選手を超える圧倒的な決定力の「仕事人」がジェフに現れた!



ジェフ千葉1−0松本山雅 得点者 谷澤

スタメン
GK岡本 7.0△(好守連発で勝利に貢献)
DF米倉 6.0▲(今日は攻め上がりのタイミングが悪かったような・・・)
DF竹内   6.0▲(最近やや覇気を感じないのが淋しい竹内ゴールが見たい)
DF山口(智)    6.0▲(本調子ではない様子で1対1も空中戦もやれやれ・・・)
DF大岩    6.5 △(チームのムードメーカーであり野心的なプレーも目立ちワクワクする)
MF佐藤(健)   6.5△(守備陣で一番安定している判断も早く貢献度は高い)
MF佐藤(勇)   6.0▲(ミドルシュートが良かったが中盤の優位は作れず・・・)
MF田中(佑)   6.0△(組み立てにうまく参加できない難点がなかなか改善されない)
MF谷澤    6.5△(速い組み立ても見られたがいまいち魅せきれていないな・・・)
MF兵働   5.5★(パス能力・戦術眼は認めるが、ゴール前の怖さがない)
FWケンペス    7.0△(唯一相手の守備力をおそれずに前を向き続けたエースの風格)

交代
FWジャイール 7.5☆(マスロバルを彷彿させる天才的プレースタイルが光る)
MF山口(慶)   6.0△(守備固めの切り札で投入後ピンチが激減)
DF青木 6.0△(守備の能力には疑いの余地はない)

  

  

  

2013年5月13日月曜日

3人の王様と3人のスーパーサブ(5月12日第14節カターレ富山) 


  見事に3連勝を飾ってくれました。シーズン序盤の連携の酷さから「去年以下だな」と感じていた人も多かったと思いますが、連携こそ去年以下ですが、個々の「戦闘力」は外国人の的確な補強で上がっているのは感じます。それでも失礼ですが、戦力的に「負けてはいけない」チームに薄氷の3連勝には、複雑な想いが込み上げてきます。相手チームも当然必死なので予想通りにスッキリ勝つことはなかなかできません。

  的確な外国人補強とはいえ、4人中3人はベンチスタートという「余裕」の陣容を相手に見せびらかしています。相手もハードワークして消耗し過ぎると、とんでもないのが後から出てくるので、相当の脅威にはなっていると思います。「ジャイール」「深井」「ナムスンウ」というJ2の他のチームなら「絶対的エース」になれるくらいの実力派が3枚も「サブ」として控えています。なんといっても荒田(岡山)・久保(鳥取)・青木考太(群馬)といった各チームのエース級を追い出したベンチメンバーです。ベンチの豪華さなら今節のガンバ、ヴィッセル、サンガをも完全に上回っています。

  「サイドバック」の米倉が大ブレイクしていますが、これも中盤に「王様」タイプが3人いることによって、ヨネの大躍動が実現していると思います。「兵働」「谷澤」「佐藤(勇)」の3人は独特の戦術眼を持ったよいプレーヤーなのですが、いずれも周りの動きだしが無いと生きないタイプだったりします。DFを引き付けるケンペス以外では田中(佑)くらいしか飛び出すタイプの選手がいないので、「サイドバック米倉」はオプションの攻撃参加ではなく、チーム戦術の柱として、中盤のプレーヤーの戦術眼を引き出す重要な役割が与えられているようです。田中(佑)とヨネが走り続けないとジェフは機能不全になります。よって特に接触プレーが多いヨネにはヒヤヒヤさせられます(ヨネが止まるとジェフはそんなに怖くない・・・)。

  ヨネの上がりを見ていると、ガンバの二川のような「超絶的」なパス能力を持つ選手がいたら、もっともっと生きるだろうなと思いますね。実際にヨネと二川をセットで代表で使ってみる価値はある気がします(代表には清武&遠藤&ホンダがいるので二川じゃなくてもいいかも)。もしかしたらヨネの最近の充実ぶりを見ると、ドイツに行った柏の酒井よりも能力は上じゃないかとすら思います。新潟出身の酒井やウッチーは素晴らしいSBでジェフに欲しいくらいですが・・・。

  今節のジェフはヨネが上がる右サイドに兵働を配して見事に先制点を演出しました。今までヨネの上がりには兵働や谷澤から有効なパスがでたシーンは少なく、印象に残っているのは、最終ラインから山口(智)もしくは中盤から佐藤(勇)が好タイミングのパスを供給していました。もしくはジャイールが右サイドまでキープしてタメてからヨネへというシーンもありました。3人の王様でヨネとタイミングが合わないのが「谷澤」ですね。意外や意外にヨネと谷澤は「水と油」かもしれないな、そう思いながらいつも観てます・・・。




ジェフ千葉3ー2カターレ富山  得点者 ケンペス2 兵働


スタメン
GK岡本 6.0△(前半の無失点は素晴らしいですね)
DF米倉 6.0△(SBの常識を覆す「超攻撃的」スタイルをもっと貫いて!)
DF竹内   5.5 ▲(パスワークでのミスが多くてちょっと危ない気が・・・)
DF山口(智) 6.0△(随所で繰り出す一撃必殺のロングフィードが効いている)
DF大岩  6.0△(日々進化している姿が逞しい)
MF佐藤(健) 6.0△(大岩の攻め上がりのフォローで良く目立ちます。効いてます)
MF佐藤(勇) 6.0△(相変わらず体はキレてます。1度危険な取られ方をしてヒヤっ・・・)
MF田中(佑)   5.5★(攻撃陣の中で唯一落ち着きがない。パスミスが多すぎる)
MF兵働 6.5△(運動量にやや難があるが、昨日は自陣でのピンチに良く登場した)
MF谷澤    5.5▲(相手に嫌みをつけるには最高のプレーヤー。やや審判にバレてる感も・・・)
FWケンペス 7.0☆(決定力を見せつけて、味方の信頼も日に日に篤くなってますね)

交代
MFナムスンウ 5.5▲(昨日は運動量のある高橋選手の出番だったような・・・)
MF深井 6.0△(ライン際ではチーム1番に上手い選手と改めて感じましたね)
DFキムヒョヌン 6.0△(竹内選手のレギュラーを狙えるのでは?)

2013年5月6日月曜日

佐藤勇人の抜群のサッカーセンスを目撃! (5月6日第13節FC岐阜)

  オシム監督時代の佐藤勇人はボランチながら、なかなか「華のある」プレーヤーだった。ちょっとイメージに合わないかもしれないが、リバプールのスティーブン=ジェラードのような存在感があった。もっとも当時のジェフはキラ星のごとく才能溢れるプレーヤーが集結していたが、その中で最重要人物はといわれたら、ちょっと悩んでから「佐藤勇人」と答えるジェフファンも多かったように思う。

  いまJ2で4年目を迎えるジェフは当時のチームとは大きく違う。去年までのJ2の3年間の佐藤勇人は本来の姿ではなかった。思うように活躍できない原因はチームが場当たり的な人員補充に終始し、「チーム作り」並びに「J2」を軽視していたことだ。本来質の高い「チームプレー」の中で最高に輝く選手が佐藤勇人なのだと思う。

  今日の佐藤勇人のプレーは実に良かった。見ている限りではほとんどボールを失わなかったと思う。ほぼ岐阜陣内でジェフがプレーできたのは、佐藤勇人の「無双」といえるほど落ち着いたプレーからだった。兵働と田中佑昌の動きにもう少しキレがあれば、もっと楽に勝てていたように思う。

  ジェフのアタッカー陣はキープ力がある選手が揃っていて強そうに見えるが、マーカーを背負っても確実に安定してプレーできる選手はジャイールくらいだ。それでもどこか「個」の力に頼ろうとしているところがあるようだ。結局、谷澤がドリブルでかわしてチャンスになることは滅多になく、相手のマークが緩くなる大岩の攻撃参加のほうがチャンスを演出できている。特に足元でもらいたがる谷澤や兵働やジャイールにボールを持たせる安易な攻撃は相手にとってまったく怖くない。

  毎試合とんでもない頻度で決定機を作っているのは米倉だろう。「オールマイティプレーヤー」の米倉でも相手DFの前のスペースで仕掛けるとほとんど不発になる。ジェフのアタッカー陣はドリブラーとしての自負があるようだが、よく試合を見てると相手チームにまだ名前が知られていない若手プレーヤーの方が「高速ドリブル」を駆使して決定的な仕事が出来ている感すらある。今日も岐阜の柴原という選手の方が谷澤よりドリブラーとしての強烈なインパクトを残していた。

  ジェフが本当に自信を持って勝ちにいける強いチームになるためには、「自意識過剰」なドリブラーたちを野放しにしてはいけないと思う。足元ではなく、相手の裏のスペースでボールを受けて、キープせずに相手ゴールに流し込めばいいのだ。京都戦で見せた佐藤勇人のスルーパス(3点目)は強烈だった。兵働以上の天才的なパスセンスをこの選手は持っている。それくらいに「さりげなく」やってくれたと思う。今日は天才的な「飛び出し」を何度も見せていた。ケンペスがいなくてゴールの臭いがない前線を自分が助けようという「意思」を感じた(一つでも決まっていたら良かったのだが・・・)。

  「佐藤勇人を中心としたドリームチーム」へ成長することができるかが、今年のジェフの最大のポイントだと思う。このプレーヤーがなんといってもチームで一番のサッカーセンスを備えているのは間違いないのだから。

FC岐阜 0ー1 ジェフ千葉   得点者 ジャイール

スタメン
GK岡本 6.5      △(無失点素晴らしい)
DF米倉 6.5       △(米倉フォーメーションはまだ未完成)
DF竹内 6.0  △(得点源だった時代が懐かしくもある)
DF山口(智) 6.0 △(最近見ていて怖いときがある。ちょっと心配。)
DF大岩 6.0        △(チームのバイタリティを影で支えています)
MF佐藤(健) 6.5 △(ファイトで無失点に貢献)
MF佐藤(勇) 7.0 ☆(コンディション上昇中/ガンバ遠藤越えに期待)
MF兵働 6.0  ▲(エスパルス時代のミドルを見せてほしい)
MF田中(佑) 5.5 ★(お疲れモード/米倉バーターとしては及第点)
MFナムスンウ 5.5 ▲(スタメンだと光らない・・なぜ?)
FW谷澤 5.5  ▲(常にボール持ったら前に行こうとすれば相手はビビるはずだが)

交代
FW深井 6.0 △(気持ちが入っていて、見ていて気持ちいい)
FWジャイール 6.5 △(ここで決めるのだからやっぱりスターだな)
DFキムヒョヌン  6.0   △(やはり守備上手い。CBでスタメンあるかも)

2013年3月3日日曜日

いや〜負けちゃいましたね。2013開幕戦

  去年ジェフ以上に屈辱を味わってきたチームの意地を感じました。ジェフの選手も気持ちを出して戦っていたと思いますが、それぞれに孤軍奮闘(高橋選手・谷澤選手・ジャイール選手)で、兵働選手を経由しないと展開がうまくいかなかったですね。ケンペス選手に仕事をさせなかったし、ジャイール選手にも上手く対応していて、札幌の守備力の高さばかりが目立つ展開でした。渡辺選手の欠場も痛かったですね。ジャイール選手への後ろからのフォローがもっと入ると、相手の脅威になるのですが。狭いエリアでもプレーできてレフティなので渡辺選手の代わりはなかなか難しいところがありますね・・・。

  ケンペス選手への批判があるようですが、そこまで酷くはなかったと思います。ナム=スンウ選手に変わってからジェフは流れを作れなかったですし、ケンペス選手がいた時間の方が2列目の選手はやりやすかったのではと思います。ジャイール選手の絶妙なクロスからのチャンスをケンペス選手と米倉選手がことごとく外していましたが、札幌の守備も迫力があったので、その辺の決定力はたしかに課題ですね・・・。

  前線の4人はJ1・2を見渡しても屈指の戦力だし、ベンチには深井選手・田中選手・ナム=スンウ選手が控えていて豪華過ぎますね。全員が攻撃の中心になれるスター軍団なんですがね・・・。個人的にはとくにナム=スンウ選手に懸けてスタメン固定でやってもらいたい気がします。高橋選手が復帰してサイドからガンガン行くと思うので、バイタルエリアで恐い選手(狭いエリアで仕事が出来る)を入れると、米倉選手なども生きてくると思います。その役割に一番合っているのがナム=スンウ選手だと思います(谷澤選手だとボールを持ってしまうので・・・)。

  このところ開幕はいつも勝っていたので、今年こそはなにか「違う」感じはしますね。今シーズン&次節に期待したいと思います。



「2013年3月3日(日)第1節(VSコンサドーレ札幌)@フクアリ」
     ジェフ0−1コンサドーレ

           FWケンペス
           (4.5)

  MFジャイール  MF谷澤  MF米倉
                 (6.0)                    (5.0)                (4.5)

       MF兵働 MF佐藤(勇)
                               (6.0)            (5.0)

DFキム=ヒョヌン DF山口 DF竹内 DF高橋
         (5.5)                       (5.5)           (5.5)          (6.0)

              GK岡本
                                             (5.5)

途中出場
ケンペス→ナム=スンウ(4.5)
佐藤(勇)→深井(なし)
キム=ヒョヌン→佐藤(健)(なし)





2013年2月23日土曜日

また勝っちゃいましたね・・・

  悲しいかなJ2生活が長過ぎて、現在のJ1チームの戦力がいまいち解りません。鳥栖に柏に横浜FMとそんなに弱い方ではないんじゃないか・・・。だけどこの3チームのそれぞれもう1試合ずつやっても全部勝てそうな気もします。この3チームでは鳥栖が一番の強敵だと思います。横浜FMと柏はなんというか・・・、ジェフのレギュラークラスの選手が移籍すればすぐにスタメンで出れそうな感じなんですよね。山口選手や米倉選手、谷澤選手、ジャイール選手なら絶対にレギュラー奪えます。ベンチのメンバー比べてもジェフの方が上でしょ?って気がします(じゃあなんでJ2なんだって話ですが・・・)。

  横浜FMで中村俊輔選手からレギュラーを奪えなかった狩野選手が柏に移籍してちばぎんに出てきましたが、この選手がいちばんジェフにとっては恐かった(まったく捕まえられてなかった)くらいの印象ですね。何が言いたいかというと、(現在の)狩野選手のような「ハングリー」な選手がジェフにとっては一番恐いので、ナメてかかってくるJ1チームより、必死に挑んでくるJ2チームの方が強いのだと思います。

  レアルマドリーやマンUが国内の格下のチームに負けることってほとんどないですよね。それはこのクラスのチームの選手は全員が「真のプロフェッショナル」だからなわけで、そこから見たJリーグの選手は「名目上のプロ」に過ぎないんじゃないですか?(なんかセルジオさんになった気分です・・・)

  相手がだれであろうと「必ず勝利する」を実践しつつあるレアルとバルサのスペインリーグが「つまらん・・・」とか言われるのも悲しいですね。J1でこの両チームのように無敗で駆け抜けるようなチームが出たらやっぱりつまらないのでしょうか(J1はもっと格差があってもいいのでは)?かつてはジュビロという常勝チームがありましたね。やはりあのチームは「真のプロフェッショナル」だったと思います。ジェフにとって全盛期のジュビロは果てしなく高い壁でした。だけどジェフVSジュビロは、いつも「もしかしたら?」という熱い期待をさせてくれた最高のカードだったし、オシム監督になってヤマハでジュビロに勝ったときは、興奮しすぎて夜眠れなかったですね・・・。

  今年J2でガンバとやってもそこまで興奮できる気がしませんね・・・。たぶん勝てそうな気がします。ゴン中山選手が監督になってあの熱いジュビロを復活させてほしいですね。たぶん今のJ1チーム全チームとジェフが試合をしたら、余裕で勝ち越せると思いますね(勝ってもべつに嬉しくないです・・・)。やはり多くの選手が海外でプレーしているので、Jリーグの「プロフェッショナル性」はどんどん劣化してしまうようです。ザックジャパンは常勝軍団になってますが、Jリーガー少ないですね・・・。

2013年2月17日日曜日

ちばぎんは見事でした!

  今年のちばぎんは久々に3-0の大差でジェフが勝利しました。柏レイソルの調整不足もあるのでしょうが、3バックのレイソルに対し、1トップのジェフという相手の戦術ミスでジェフが前半はシュート数でも上回る展開でした。3バックは本来は縦に速い2トップをマンマークで抑えて残った一人がカバーする戦術で、中盤の厚みで主導権を握るという主旨だと思うのですが、1トップの相手には通用しないとよく言われますね。

  今日の試合はお互いに2列目の選手がどれだけ動けるかだったと思います。柏の2列目はレアンドロ=ドミンゲス選手とジョルジ=ワグネル選手と新加入のキムチャンス選手のワールドクラスの3人です。このJリーグ最強とも言える2列目に走り勝ってしまったジェフのジャイール選手・南選手・米倉選手はとても素晴らしかったですね。試合もこの3人の大車輪の活躍で3点もぎ取りました。兵働選手のポジションが一列下がって、同じ去年と同じ4-5-1でもまったく別のチームですね。谷澤選手も今日みたいな使われ方をされ続ければ、覚醒してすごい選手になりそうな予感もします(ファン=ペルシみたく、テクニカルなウイングから「スーパー」なゴールゲッターへ変貌するか?)。

  米倉選手は日本代表の岡崎選手のようでしたね。今年から持ち前の身体能力で「ジェフの岡崎」へとプレースタイルが変わるのもいいかも知れません。フォーメーションも同じだし、左サイドから崩していく展開もどこか「ザックジャパン」を見ているような気がします。ジャイール選手は香川選手以上にやってくれそうですが、あと南選手が本田圭祐選手のように(ゴール前に入っていくタイミングは似てる?)、渡辺選手が長友選手のように(クロスだけなら勝てそう、レフティだし)なってくれたらかなりいい感じなのですが・・・。

  兵働選手・山口選手・岡本選手の3人は代表の遠藤選手・吉田選手・川島選手にそれぞれ匹敵するくらいの実力はあると思います(贔屓目なしに・・・)。ザッケローニ監督も同じ戦術を採るジェフにもしかしたら注目してくれるかも?J2見てたら、「今野選手よりジェフの竹内選手の方がいいかも」という展開もある?浦和から誰も選ばれないのに(戦術が違うし)、高橋峻希選手が右サイドバックで代表入りとかしたら面白いですね。Jで代表に一番近いサッカーのジェフということで、森本貴幸選手とかカレン=ロバート選手とか入ってきそうですね(なわけないか・・・)。

  
2013年2月17日ちばぎんカップ

柏レイソル  VS       ジェフ千葉
       0                                      3

  0    前半              1
        0                後半              2
                          得点 米倉2(16分, 60分)  南(71分)


ジェフ千葉 スタメン(4-5-1)
 
                 FW谷澤

MFジャイール  MF南  MF米倉

          MF兵働  MF佐藤(勇)

DF渡辺  DF山口  DF竹内  DF金

            GK岡本

  

2013年2月16日土曜日

明日は「ちばぎん」ですね

  毎年プレシーズンに行われる「ちばぎんカップ」は、ジェフにとってはなんとなく勝ててしまう印象が強いです。柏レイソルがJ1優勝を果たした2年前の「ちばぎん」は加入したオーロイ選手に期待して柏の葉キャンパスに乗り込んだのですが、柏レイソルの攻撃のあまりの迫力に完全にビビりましたね・・・。昔からジェフというのは不思議なチームで相手が強すぎてレベルの違いが明らかだと、予想外の力を発揮したりするんですが、そのゲームもその典型のような試合でした(あのレアルマドリード相手に思わぬ善戦したこともありましたね・・・逆に相手が格下のJ2では苦戦することが多いな・・・)。

  その試合を見た帰り道に、「レイソルJ1優勝あるな・・・」とか話してましたね。レイソルの2人の大型FW(その後まもなく戦力外)が下手だったので点は取られなかったのですが、ジョルジ=ワグネル選手のダイナミックなドリブルフォームは敵ながら天晴れという感じで、右サイドバックの山口慶選手がチャンスでもまったく攻撃しないので(守備ではMVPクラスの貢献でした)、相手もマークを外していて、サイドチェンジのボールがかなりフリーで山口に来るのですが、前へのフィードがまったく精度がなく(フリーですよ!)、ここからオーロイにダイレクトに出せる選手だったらな〜・・・と思いながら見てました。右サイドの青木考太選手もまったく安定感がなくガッカリさせられましたね・・・。深井選手のミドルとオーロイ選手が敵陣深くで競り合うところくらいしか見所がなかった試合でした・・・。けど深井選手のPK1発で勝ちました。

  柏の手間暇かけた攻撃に対し、ロングボール1本で応戦できるというか、柏を混乱させることができたのでオーロイ選手には「スペシャル」なものを感じたのですが・・・。今年のジェフはそこから大きく生まれ変わって2年前の柏のようなチームになるんじゃないかという予感があります。柏レイソルを貶すつもりはありませんが、レアンドロ=ドミンゲス選手の卓越した戦術眼が唯一の武器なんじゃないかと思います。酒井選手の抜けたサイドの弱体化が補えていないまま去年は終わってしまった印象です。今年はFWにクレオ選手と右サイドバックにキム=チャンス選手と的確な補強をしてきたので、シーズンが始まってコンビネーションが良くなればかなり強そうですね。4人の外国人プレーヤーのレベルはJリーグ最強レベルにありますが、日本人選手がやや小粒な気がします・・・。個人的に好きな選手は茨田選手ですが、ベンチかな・・・。

  去年Kリーグでやっていてジャイール選手をよく知っているキム=チャンス選手はちょっと気になりますね。ここはスタメンで「変態ドリブル」の谷澤選手(久々の古巣対決ですね・・・)でリズムを乱しておいて、後からジャイール選手投入でケリをつけたいですね。右サイドも田中選手でスタートして橋本選手(この選手SBなのに長身でいいですよね)を疲れさせてからの米倉選手でぶち抜く作戦なんてどうでしょうか・・・。

2013年2月14日木曜日

今年は期待できそうだ

  ジェフのトレーニングマッチの動画が見れたので、雰囲気がちょっと掴めたのですが、今年は兵働選手がボランチの位置に入るようですね。ただ前線に4人いて出しどころが多いはずなのに、その分相手も人数を割いてくるので、去年より攻撃にキレがないような印象でした。去年のジェフのカウンターはなかなか見応えがあったので、あれをさらに進化させる必要があると思うのですが、深井選手にボールを預けてすぎてしまうところが気になります。深井選手もベテランの域に入ってますが、自分が攻撃を活性化させなければという責任感が強いせいか、ボールを貰いたがりますね。もちろん一瞬の速さもあり相手にとっても恐い選手なのですが、その分しっかりケアされているので、なかなか攻撃の形が作れないですね。   

  もちろんブラジル人選手が加入すればまた大きく変わるのでしょうが、その形が機能し始めるのと、リーグが開幕するのとどちらが早いのかが気になります。ただ過去3年のI2でのジェフを見る限り、毎年のように序盤は快調で多くのファンは今年は大丈夫と思ってしまっていたので、開幕直後はちょっとつまずくくらいがちょうどよいかもしれません。フロントが激怒して監督解任となってしまったら困りますが・・・。   

  韓国人の2人のプレーはまだ1試合だけですが、とても印象に残りました。DFの金選手はとても責任感のあるマーキングで、カウンターへの対応にも捨て身のブロック(警告が多そうな気もしますが)を躊躇無く繰り出していました。強かったころのジェフの最終ラインに君臨していた斉藤選手(この人が辞めてから弱くなったな・・・)を見るようで頼もしいです。このハートの持ち主ならレギュラーもありそうですね。もう一人の南選手は技巧派のようです。プレッシャーがキツいセンターでボールをつなぐ技術は兵働選手に匹敵するかも。トップ下での起用で攻撃の形ができるようならこちらもレギュラーいけそうです。ジェフの攻撃陣はやや落ち着きがない選手が多くピンチになると全員が「空気」になるので、味方を落ち着かせられるようなプレーの幅があるような気がします。   

  ボランチの兵働選手の前に4人の攻撃陣でケンペス選手・ジャイール選手・南選手となるとあと1枠です。この枠をめぐって、谷澤選手・米倉選手・深井選手・田中選手・大塚選手・町田選手・戸島選手ですね・・・。出番が上手く回ってこない選手も出てきそうですね。チームのムードが悪くなって思うように成績が・・・と心配してしまいます。去年のガンバなどみてもチームのムードが悪いと一気にガタガタになってしまいますね。

2013年2月9日土曜日

J2を面白くする気か?

  去年、ガンバ大阪とヴィッセル神戸がJ2に降格して、J1昇格決定戦で大分トリニータがジェフ千葉に勝ったとき、「ちょっとキナ臭いな・・・」と感じた人は結構いたのではないでしょうか?千葉ファンの私も、決定戦の相手が大分になったときに「ヤバいかも・・・」と嫌な予感がしました。いまヨーロッパや韓国のみならず、世界中のプロサッカーが・・・、いやサッカーだけに限った話ではなく他のスポーツならもっと露骨に・・・。

  ガンバ大阪はパナソニックが、ヴィッセル神戸は楽天が、ジェフ千葉はJR東日本が親会社なので、Jリーグのクラブの中ではかなり安定した経営基盤を持っています。J2だとしても、すぐに経営危機(赤字ではあるが・・・)で撤退(クラブ解散)という可能性は少ないでしょう。まあJリーグ全体を見た時に(J1・J2入れ替えが)都合がよいようになったのではないか・・・。

  まだ20年の歴史しかないJリーグです。バブルの頃に構想がつくられたのですが、よくぞここまで持ちこたえたと思います。日本にはプロ野球という異次元の完成されたプロスポーツがあります。これは高度経済成長期以来の日本の溢れ出る経済力を存分に使って世界でも有数の歴史と高度な経営ノウハウを持った日本が世界に誇るプロスポーツです。しかしJリーグは低成長の時代にマイナースポーツをプロ化する難易度の高い興行でした。

  Jリーグ開幕当初に「欧州プロサッカーの本質」について熱く語る本がよく出されていました。この類いの本を読んで、閉塞感を抱えていた日本にはサッカーが合っていると感じた人も多かったのではないでしょうか?当時の欧州サッカーは今のような「30億円の移籍金」なんてありません。欧州も80年代の不況を乗り越えつつあった時代で、プロサッカーの意義は戦争をすることがなくなった男達の闘争本能を満たすための「日曜日の儀式」などと語られていました。この本質はJリーグにも受け継がれていると感じます。

  私は東京在住なのですが、まだ学生の頃に味の素スタジアムでFC東京戦を見たことが何度かあります。一度、ジェフが3-0で勝った時がありました(崔龍洙やムイチンがいた頃)。帰りの京王線で目の前にフラッグや段幕を持ったFC東京のサポーターがいる中、友達と一緒に「村井のクロスすごかったよな〜」などとちょっと大きめの声で話すのが最高に気持ち良かったのをよく覚えています。かなり軽卒な行動だったのですが(とても危険です)、それでも瓦斯サポのおばさんが凄い形相で睨んできたのが忘れられませんね!

2013年2月7日木曜日

日本代表 対ラトビア戦

  日本代表にもほとんど元ジェフがいなくなってしまいましたね。水本選手くらいですね(ベンチ要員ですが)。今年中に代表入りしそうな元ジェフ選手もいないですね。阿部選手は代表引退なのでしょうか?

  前半は遠藤選手がベンチのせいか、いい攻撃の形が作れていなかったです。まるで兵働選手抜きのジェフ状態ですね。一人の選手がいないだけでここまで戦力が落ちるのか?という見本みたいな内容でした。ビッグクラブに在籍する長友選手・香川選手が揃った左サイドは試合のペースが上がらないとまるで機能しないですね。いかに欧州トップレベルのプレースピードが速いのかということでしょうけど。逆に弱小チームで孤軍奮闘の清武選手のほうが一人だけで完結する決定的な仕事が出来ていた気がします(前半交代が決まっていたからボールが回ってよく回ってきたのかな)。

  後半はさすがというか、遠藤選手と前田選手が投入されて一気にエンジン全開で、この時間は完全に「格の違い」を見せたと思います。右サイドの岡崎選手は相手もわかっていても防げないくらいのキレがありました。岡崎選手といえば清水時代は「ジェフ・キラー」の印象が強くて、今でもあまり全力で応援できなかったり・・・ってことはないですが、いい選手ですね。

  代表を見てジェフに欲しいと思うのは(もちろん全員ですが)、やはりサイドバックの方々ですね。ものすごいダッシュ力ですね!世界最高レベルにあるんじゃないでしょうか・・・、ジェフの大岩君がこのポジションで頑張っても代表のレギュラーは厳しいですね。長友選手、内田選手、酒井(高)選手が欧州でレギュラー張ってる理由がよくわかりました。オシム時代のジェフのダッシュ力が懐かしいですね・・・。

2013年2月5日火曜日

J1チームに勝利

  前々から感じていたがジェフから見て、J1のチームの戦力が圧倒的ということはない。おそらく名古屋だろうが浦和だろうが広島だろうがフルメンバーのジェフなら互角以上の戦いが出来ると思う。ジェフが戦って確実に負けるであろうレベルのチームは、バルセロナとバイエルンミュンヘンくらいだと思う。

  ジェフは逆にJ2で絶対的な強さを見せられるチームだ。昇格こそ逃しているが、トップコンディションでの強さは折り紙付きだ。独走で昇格した柏レイソルやFC東京をリーグ戦で圧倒した試合すらある。なのでジェフファンは天皇杯でどこのチームと当たろうが、ちゃんとジェフのサッカーが出来れば勝てると考えている。いつ天皇杯を優勝してもおかしくないとすら思っている。

  前置きが長くなったが、ジェフは今期最初のトレーニングマッチでJ1中位クラスのサガン鳥栖を圧倒したらしい。ジェフは去年のメンバーを踏襲するのではなく、韓国人コンビをチームの中核に置く戦術を模索しているらしい。ジェフの新しい鈴木監督はポルトガル語が堪能な方らしいが、日本人監督にしては類希なサッカーに対する哲学を持っているようだ。ちょっと例えが変だが、ブラジルのチームが強くなるとき、そのチームにはアルゼンチンやウルグアイの選手が数名いることが多い気がする。ブラジル人だけで和気あいあいとやるチームより緊張感がありブラジルサッカーの常識を超えたプレーが出来る外国人はチームにとって大きな影響力があったと思う。
  
  去年のジェフはまさに、日本人だけで和気あいあいとやるチームだったのではないか?外国人プレーヤーも素質十分だったと思うが、監督がチームの戦力として使えなかった。ジェフが2000年代にJ1の上位に位置するきっかけになったのは間違いなく韓国人ストライカー崔龍洙の加入が大きかった。さらにこの選手を中心にチームを作ったベルデニック監督のサッカー哲学があったからだと思う。今年、世代の代表の韓国人選手が2人加入して、早くも鈴木監督はチームで積極的に使っているのにはかなり期待ができる。韓国の大学中退の選手がすぐレギュラーをとっている状況から、日本の世代の代表とも言えるジェフの大卒プレーヤー達(大岩・町田・栗山・藤本)も奮起してくれそうだ。2001年からのジェフのサクセスストーリーが干支を一回りした今年2013年に再び動きだすのではないか?と密かに想っています。

2013年2月2日土曜日

またまた新外国人が加入

  セレッソ大阪でちょっとだけやっていたケンペス選手が加入しました。ドレッドヘアで歴代のジェフ外国人プレーヤーの中でも屈指のチャラさを持ち合わせていますね。伊藤選手がここ数年ちょっと浮いていましたが、仲間が増えてよかったですね。ケンペス選手・田中選手・伊藤選手・町田選手の「ロン毛ドレッドアフロ・カルテット」がゲーム終盤にはみられるかも!?まだまだ大岩選手・大塚選手といった予備軍までいてJ2最悪のチャラチームになってしまうかも・・・。
  外国人枠が埋まりこれで毎日ジェフの補強をチェックする必要もなくなって嬉しいですね。去年の反省を生かしてか、新監督のコネクション補強はしないようですね。関塚監督はこの方針がイヤで破談だったような気がします。これはお互いのために良かったと思います。川崎フロンターレをクビになった選手が大量にやってきたら、若手選手はやる気無くしちゃいますよ。去年の町田選手なんか期待されてんのか、干されてんのか解らなかったですし・・・。
  日本・韓国・ブラジルの「3国籍軍」は同じ千葉県の柏レイソルと一緒です。今度「ちばぎんカップ」がありますが、日本代表0人の柏なのでそこまで戦力差はないと思います。柏のストロングポイントはレアンドロ=ドミンゲスの卓越した戦術眼だけなのですが、左サイドのジェフの守備がどの程度整備されるかがポイントですね。2年前のちばぎんでは、坂本選手が「魂のカバーリング」を魅せていましたが、そういう選手が見当たらないのがちょっと怖いところではあります。韓国の若手のキム選手辺りに期待したいですね。もちろん渡辺選手にも頑張ってもらいたいです。
  今年のジェフは2番が不在です。中西選手・坂本選手のDNAを受け継ぐジェフの新たなスター選手をサポーターは望んでいるのですが・・・。かつてのジェフは阿部選手も含めて、守備力はチームトップレベルで攻撃力も抜群という選手が居て「頼りになるな〜」っていうプレーを連発してました。よくよく考えれば3人とも20代の前半で不動のレギュラーだったですね。レンタルの高橋選手がそのイメージに一番近い気がするので、来年のJ1昇格とともに「借りパク」して2番付けさせたいですね。とりあえず「ファイター」坂本隊長の後任候補として韓国人の補強だと思います。とりあえず開幕まで期待して待つとしましょう。

2013年1月31日木曜日

J2で優勝するためには

  J2で有利に戦うにはいろいろな要素があります。ジェフの3年間の試合を見てきて感じたことを書いてみたいと思います。
 
「格下の相手に対して全力を出してはいけない」

  どのチームとは言いませんが、フクアリでこのチームならというちょっと余裕の展開を想像してしまう試合があります。ご存知のように2012年のジェフはこういった試合でいくつも酷い目にあっています。それらの試合ではたいていジェフが序盤からペースを握って攻め立てます。前半からサイドバックがガンガン上がり前線の選手も縦方向に全開の攻撃を見せます。これで1点入ってしまえばゲームプランとしてはOKで、たいていは勝てるし悪くても引き分け(今年は結構勝てたと思います)。しかし点が入らないまま前半が過ぎ、ジェフの全開攻撃が繰り返されると、相手は引いていくので有利なカウンターのチャンスはどんどん減っていきます。次第にジェフの選手に焦りが見え始め、相手ゴール前でも大事に行き過ぎてシュートが減ったりします。相手の攻撃はスピードのある2人の選手がロングボールをだす単調な形がほとんどです。しかしJ2の弱小チームのFWは劣勢でも一人で仕掛けられるタイプの選手が置かれることが多く、カバーがかわされるとけっこうヒヤヒヤします。運動量の多いジェフの選手の足が止まり始め、前半・後半の残り15分でやられてしまいます。

  ジェフは弱いとは思いませんが、こういった「心理的なワナ」にかかりやすいです。マジメな監督と選手たちが弱い相手にも敬意を持って、スタートから全力を出していくのですが、これが相手の思うつぼなんでしょうね・・・。ジェフはこの3年間で格下チーム相手には圧勝するか足元をすくわれるかのどちらかでした。どちらにせよ力を出しすぎているのではないでしょうか?今年はフクアリで格下とやるときは谷澤選手・米倉選手・ジャイール選手をベンチに最初はベンチに置いて、町田選手・大塚選手・戸島選手を使ってみてはどうでしょうか?案外あっさり勝ててしまうかも・・・。試合終盤で体力が互角ならむざむざと負けることもないのではと思います。繰り返しになりますが、あと勝ち点1つまりフクアリでの負けが1つ引き分けになっていれば今頃はJ1だったわけです。

2013年1月29日火曜日

新外国人来ました!

  ジェフに新外国人ジャイール選手が加入しました。韓国Kリーグで得点を量産したウインガータイプの選手のようです。思えば2年前は、日本人選手より技術の劣る下手くそな選手が10番を背負ってました。いま考えれば期待できるような選手ではまったくなかったのですが、ジェフのスカウトはJ屈指だという自惚れから、私を含めてジェフファンの多くは期待していました。ドワイト=ローデヴェーフェス監督が連れてきた選手だったわけですが、プロ指導者でもこの選手がJで通用するかどうかわからないんだなと思いました。

  その反省を生かしてか今回は鉄板の補強だと思います。KリーグやCリーグを経験した南米や欧州の選手はかなり計算できます。しかもリーグ屈指のタレントだったのならJ2の舞台でよっぽどチーム戦術が合わないことが無い限り活躍することは間違いなしだと思います。これだけの有望な選手に狙いを定めていたのなら、実績のある日本人選手を取りにいかない理由もよくわかります。去年加入した藤田選手の活躍は予想以上のものがありましたが、日本人が最も向かないポジションのストライカーに有望な人材はなかなか見つからないですね。高原選手のフリートランスファーが話題になりました。全盛期はドイツでも得点を取りまくっていて、今の岡崎選手や宇佐美選手よりもランクの上の選手だったですね。J2でモチベーションを持ってできれば復活しそうではありますが・・・。

  ジャイール選手がちばぎんでデビューするのが楽しみですね。失礼ですが、東南アジアのチームにボコボコにされる柏の「ざるディフェンス」をズタズタにしてくれるのではないかと期待しています。新戦力が多くまだまだフィットしていないであろう柏に勝ってもあまりうれしくなかったりしますが・・・。負けてくれたほうがリーグに向けて気合いが入りそうです(今から言い訳)。

2013年1月27日日曜日

今年のジェフの10番について

  今年のジェフの10番兵働選手の能力を認めていないわけではないのですが、この選手のプレーエリアによってジェフの戦術が大きく左右されてしまう感があります。去年の開幕以来、トップ下かボランチかで木山監督も起用を迷っていた節がありました。相手が戦力・戦術的に明らかに格下のレベルのチームならどちらで使っても攻撃の起点としてとてもよく機能します。しかし相手がスピードとパワーでジェフを上回るような元気なチームだったりすると、兵働選手の使い方が難しくなる印象です。攻撃的ポジションに使うと、前への出しどころが少ない上、マークがキツく孤立することも多い。逆に守備的ポジションだと戻りが遅いので相手のカウンターに遭いやすく、左サイドバックに攻撃的な武田選手の裏のポジションがカバーできなくて失点するケースが目立ちました。
  シーズン後半にはボランチでの起用は断念されたようで、トップ下に定着しました。しかし効果的なチャンスメイクとしては低いポジションからカウンターに移る時に精度の高いパスが一番貢献していたと思います。一方で高いポジションになるとジェフの速い攻撃陣のなかで一人だけややリズムが掴めていなかったです。ジェフの速いカウンターからやや遅れてゴール前に突入してきて、こぼれ球を押し込むシーンも見れれましたが・・・。確かに相手が弱く人数をかけて押し込む展開では狭いスペースでも正確なパスが通せる技術は頼りになります。トップ下に兵働選手を固定したことで、1トップにオーロイ選手を使いにくくなりました。この前線コンビでは機動力が低すぎてバランスが悪いのは誰の目にも明らかでしょう。そしてまさにこのタイミングで好調だった藤田選手が怪我で離脱したりして、やりくりが厳しくなりました。前半にはワールドクラスの外国人選手を複数ベンチに座らせていたジェフが後半にこんなに苦しむとは想像もしませんでした。レジナウド選手かマーク=ミリガン選手のどちらかを残しておけば・・・。とか考えてしまいます。どちらも本来の実力を発揮すれば兵働選手をサポートしてさらにチームにプラスαの力をもたらすことができたと思います。
  期待の新外国人選手は機動力があって兵働選手と組みやすい選手であってほしいと思います。兵働選手がもっと楽にプレーできるようになれば、どんなタイプのチームにも安定して実力を発揮できる「強い」チームになると思います。

2013年1月26日土曜日

J2の戦い

  J2の戦いも年々レベルが上がってきていますが、チームの戦力が不十分だったりするので若くて有能な選手がとてつもなく活躍したりすることもあります。有名なところでは2007〜2009年の3年間J2でプレーした香川真司ですね。去年もヴェルディの阿部拓馬選手がかなり無双してましたね。結果的にジェフの昇格を阻んだ一撃もありました・・・。今年からドイツでプレーするそうですね。若い選手がJ2で自信をつけて海外へ一気にいくのも良さそうです。ジェフでプレーする選手でそこまで伸びしろがありそうな選手がいるのかな?町田選手・大塚選手・ナム選手が一気に開花してくれるか・・・。
  それにしてもJ1は窮屈なところだと見ていて思うことがある。あれだけの才能がある永井謙佑選手でさえどこか先輩プレーヤーに遠慮している感じすらある。「安定のJ1プレーヤー」枠にいる選手は怪我するほどにがむしゃらにプレーしたりはしない。永井選手にも敵味方の先輩プレーヤーから「あんまり無茶するなよ」という無言のプレッシャーがあったのでは?ドイツに渡った選手達が口々に「こっちでは本当にサッカーを楽しめる」と発言したりしているが、実際のJリーグの文化って結構きな臭いものなんじゃないかと思っている。特にJ1は。J2となると結果が出せずクビになったらサッカー選手廃業なので、その辺は形相を変えてやっている様子が感じられる。ジェフの試合を中心にJ2のゲームを見ているが、これはこれでかなり楽しい。去年のジェフはJ1にいたときには少なかったスーパーゴールが連発していた(主に移籍した藤田選手によるものだったが・・・)。 今年も観戦や生中継でJ2サバイバルを楽しみたいと思う。 =======================================================================================

2013年1月25日金曜日

今年のジェフのキーマンは?

  
  ジェフはレギュラークラスの選手が1年間大きなトラブルもなく力を発揮すれば、J2で自動昇格を狙える実力はあると思います。それでも兵働選手・谷澤選手・山口選手の1人でも抜けてバランスが崩れると、とたんに本来の力が発揮できずに下位のクラブに負けてしまうということが何度もありました。J2ではジェフはかなり研究される立場になるので、相手の「小手先」の戦術を軽くいなすことができる完成度が必要です。

  さらに兵働・谷澤・山口の3人が欠けても大きく戦力ダウンにならないように、若い選手がレギュラーを奪うくらいの活躍を見せてほしいです。ここ数年は若手の台頭がとても少ないように感じます。去年の前半の大岩選手はかなり期待できる活躍を見せましたが、他の選手はなんのインパクトも残せずに終わりました。町田選手などは大卒のトップクラスのプレーヤーとしてジュビロの山田選手のような活躍を期待してしまいます。結果が出なくても先発で使い続けるくらいの起用法があれば覚醒しそうですが・・・。中盤の攻撃的ポジションには実績のある選手がひしめいているので、彼らをベンチに座らせるのはなかなかやりづらいかもしれません。

  ジェフが強かった頃はFWのポジションにとても存在感があって器用な選手が君臨している時だったと思います。2000年の崔龍洙の加入でジェフは上昇カーブを描き始めました。その後もバロンだったり、ハースだったりと常に足りない部分を補ってくれるスペシャルな存在が最前線にいました。ジェフ史上最強の助っ人はマスロバルだと思いますが、攻撃的中盤にこういう選手がいる時は以外と結果がでていなかったりします。ジェフがJ1に昇格し、さらに高いレベルで戦うためには、多少お金をかけてでもスペシャルなFWの選手を採るべきでしょう。いま世界のどの選手を1人採ってもいいとして、ジェフを劇的に戦力UPさせるのは、パリ=サンジェルマンのイブラヒモヴィッチだと思います。こういうタイプの選手は以外とカタールやUAEあたりにいそうな気がします。

ということで、今年のキーマンは町田選手と新外国人FWですね。どちらも期待します。
  

2013年1月24日木曜日

2013年こそは・・・

  ここ数年の低迷でジェフファンはみんな弱気になっていると思いますが、今年こそは2年目の熟成チームでJ2優勝&J1昇格を果たしてくれると信じたい。FWに新外国人が来ることが既定路線でしょうが、右サイドの米倉選手と田中選手を同時に使って0トップみたいなカウンター戦術でもいいんじゃないかと思う。守備もJ2屈指の安定感があるのだから。この2人はフィジカルに優れていてスピードもある。米倉選手はキープ力があり、田中選手は決定力があるので、この2人がベストコンディションで躍動したら、たとえガンバでもお手上げだろう。カウンターからのスピーディーなチャンス作りに定評がある谷澤選手も左にいるのでこの3人の「トリデンテ」は見てみたい!


  谷澤  米倉  田中

      兵働

   佐藤(健)   佐藤(勇) 

渡辺  山口  竹内  高橋

      岡本

  Mr. バルセロナこと江尻さんもコーチに復帰ということで実現もあり得るかも。韓国の若い選手も来たので、佐藤(勇)選手のところに攻撃的なナム=スンウ選手か町田選手を入れて、よりバルセロナに近づくか?
  3年前の江尻政権のときは、この戦術に巻選手がフィットしなかった印象がありました。谷澤選手や工藤選手など技術は非常に高いがフィジカルが弱い(メンタルも?)選手が多く、ハマれば強いがなかなか連勝できなかったですね。

  去年のプレーを見ると高橋選手はハートが前面に出ているプレーが印象的でした。泥臭いチャンスメイクを見てファンになりました。「野人」岡野選手のような一生懸命のプレーを見たくてファンはお金を払うと思います。さすがは観客動員日本一の浦和レッズの選手だなと感服しました。残念ながら歴代のジェフにはあまりいないタイプですね。崔龍洙をサポートした大柴克友選手を思いだしますね・・・。